2023年新卒採用活動ではターゲット層の変化が拡大する中、就職活動に励む23卒学生たちは、どのような就職活動を行ってきたのだろうか。
HR総研と楽天みん就は、2023年卒学生の就職活動の動向調査を実施した。その結果について、「就職活動編」と「就職意識編」の2回に分けて報告する。
今回は「就職活動編」として、参加したセミナーや説明会、面接を受けた時期、内定承諾の決め手など、様々な項目に関する調査結果を、フリーコメントを含めて以下に報告する。

<概要>
●昨年と同様に「マイナビ」がトップ、理系では「LabBase」もランクイン
●就職ナビ開催の合同セミナー参加、コロナ禍以前より顕著に減少
●個別セミナーの参加社数、文系「10~14社」が最多、理系「4~6社」が最多
●逆求人サイトの利用経験は4~5割、企業からのアプローチを受け応募は7割
●採用面接を受ける時期、3~5月がピーク
●すでに8割以上が内定を獲得済み、インターンシップ参加企業からの内定は理系で6割近く
●内定から内定承諾までに要する期間「1週間以内」が最多、理系で7割
●内定承諾を決めた理由、「仕事内容」と「事業内容」がトップ2
●23卒学生の就職活動、6月時点で「終了する」が文系7割、理系8割

昨年と同様に「マイナビ」がトップ、理系では「LabBase」もランクイン

まず、2023卒学生が就職活動中に利用している就活ナビについて見てみる。
文系学生では、昨年までと同様に「マイナビ」が通年でトップとなっており、「2022年2月まで」では87%、「2022年3月以降」では82%となっている。2位以下については、「2022年2月まで」では「リクナビ」が75%、次いで「楽天みん就」が70%などとなっており、「2022年3月以降」では「楽天みん就」と「リクナビ」がともに67%などとなっている。全体的に「2022年2月まで」より「2022年3月以降」では5ポイント以上の低下が見られる中、「楽天みん就」と「就活会議」という就活口コミサイトは2~3ポイントの低下にとどまっており、学生は就職活動中の各段階における学生同士の口コミを頼りにしていることがうかがえる(図表1-1)。
理系学生についても文系学生と同様の傾向が見られ、「マイナビ」が通年でトップとなっており、「2022年2月まで」では84%、「2022年3月以降」では74%となっている。2位以下については、「2022年2月まで」では「リクナビ」が72%、次いで「楽天みん就」が70%などとなっており、「2022年3月以降」では「楽天みん就」が67%、次いで「リクナビ」が60%などとなっている。
「2022年2月まで」では、理系特化型の就職サービスサイト「LabBase」が18%で10位にランクインしており、理系特有の傾向が見られている(図表1-2)。

【図表1-1】文系学生 就職活動中に利用している就活ナビ

HR総研×楽天みん就:2023年卒学生就活動向調査(6月)【就職活動編】結果報告

【図表1-2】理系学生 就職活動中に利用している就活ナビ

HR総研×楽天みん就:2023年卒学生就活動向調査(6月)【就職活動編】結果報告

就職ナビ開催の合同セミナー参加、コロナ禍以前より顕著に減少

次に、「学内の合同企業セミナーに参加した回数」については、「0回(中止、開催予定なし)」と「0回」を合計して、一度も参加しなかった学生の割合は、文系で46%、理系で48%となっている。逆に言えば、いずれも半数以上の学生は学内の合同企業セミナーに参加していることになる。参加した学生の中では「1回」が最多で、文系で22%、理系で23%となっている(図表2-1)。

【図表2-1】文理別 学内の合同企業セミナーに参加した回数

HR総研×楽天みん就:2023年卒学生就活動向調査(6月)【就職活動編】結果報告

「就職情報会社等が主催する合同企業セミナーに参加した回数」については、「0回」が最多で、文系で31%、理系で39%となっており、昨年と同様の傾向となっている(図表2-2)。
コロナ禍以前の2020年卒学生の調査結果では、「0回」の割合はそれぞれ15%、27%となっていたことを踏まえると、就職情報会社等が主催する合同企業セミナーに参加する学生の割合は顕著に減少していることがうかがえる。

【図表2-2】文理別 就職情報会社等が主催する合同企業セミナーに参加した回数

HR総研×楽天みん就:2023年卒学生就活動向調査(6月)【就職活動編】結果報告

個別セミナーの参加社数、文系「10~14社」が最多、理系「4~6社」が最多

「企業が個別に実施するセミナーや企業説明会(オンライン含む)に参加した社数」については、文系では「10~14社」が最も多く19%、次いで「4~6社」が15%、「15~19社」が12%などとなっている。「10社以上」(「10~14社」~「30社以上」の合計)の割合は59%とほぼ6割となっており、個別セミナーや個別説明会で、関心のある企業についてピンポイントで情報収集している学生が多いことがうかがえる。理系については、「4~6社」が最多で19%、次いで「10~14社」が18%、「1~3社」が16%などとなっている。「10社以上」の割合は43%と4割で、文系より16ポイント低く参加する社数は少ないものの、コロナ禍以前の2020卒学生の調査結果では、文系58%、理系37%となっており、23卒学生も同程度の参加社数をキープしている。オンラインでの参加が可能な個別セミナー・勉強会が主流となったことから、学生は気軽に参加しやすい環境となっているのだろう(図表3-1)。

【図表3-1】文理別 企業が個別に実施するセミナーや企業説明会(オンライン含む)に参加した社数

HR総研×楽天みん就:2023年卒学生就活動向調査(6月)【就職活動編】結果報告

個別セミナーや説明会の参加時期を参加形式別に見てみる。
全体では、「2022年3月」が最多で73%、次いで「2022年2月」が64%、「2022年1月」が52%などとなっている。
オンライン形式では、「2022年3月」が最多で68%、次いで「2022年2月」が60%、「2022年1月」が50%となり、全体とほとんど同様の動きとなっている。一方、対面形式では、「参加したことはない」が52%と半数を超え、最も多い月である「2022年3月」でも21%で、次いで「2022年4月」が15%、「2022年2月」が10%などとなっており、オンライン形式と比較すると顕著に参加率が低いことが分かる(図表3-2)。

【図表3-2】参加形式別 企業が個別に実施するセミナーや企業説明会(オンライン含む)に参加した時期

HR総研×楽天みん就:2023年卒学生就活動向調査(6月)【就職活動編】結果報告

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【調査概要】

アンケート名称:【HR総研×楽天みん就】2023年卒学生就活動向調査(6月)        
調査主体:HR総研(ProFuture株式会社)、楽天みん就(楽天グループ株式会社)
調査期間:2022年6月6~17日
調査方法:WEBアンケート
調査対象:2023年卒業予定の「楽天みん就」会員学生
有効回答:2,052件

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