「HR総研」(ProFuture株式会社)と就活生の口コミサイト「楽天みん就」(楽天グループ株式会社)は、2022年卒学生を対象にした6月時点での就職活動の最新動向を調査した。本調査結果を、「就職活動編」と「就職意識編」の2回に分けてレポートする。
コロナ禍の影響が続きオンラインでの就職活動が主流化する中、学生たちはコロナ禍の就職活動をどのように捉え、どのように入社予定の企業を決めているのだろうか。
2本目の今回は、「就職意識編」として、特に就職活動をするにあたっての所感や入社意欲の変化などについて、フリーコメントを含めて調査結果を報告する。

<概要>
●22年卒学生就職活動への所感、文系の6割で「大変だった」
●コロナ禍の影響、理系より文系の方が不安視。不安要素は「オンライン面接」が最多
●9割前後の学生で、面接官の印象が志望度に影響
●志望企業の規模、文系では「規模は問わない」が増加、理系では「大手志望」が半数近く
●入社を決めた理由「仕事内容」が7割超で最多、
●入社意欲が高まる内定後フォローは「内定者懇親会」、内定辞退の理由は「より志望度の高い企業で内定」
●ジョブ型採用、理系で賛成派が6割、文系では半数に届かず

22年卒学生就職活動への所感、文系の6割で「大変だった」

まず、2022年卒学生の6月時点における就職活動に対する所感については、文系では「やや大変だった」が33%で最も多く、「かなり大変だった」(30%)と合計した63%、6割以上が「大変だった」(以下同じ)と感じていたことが分かる。
理系学生では「やや大変だった」が28%で最も多いものの、「かなり大変だった」は22%にとどまり、「大変だった」は50%と文系より13ポイント低くなっている。次いで「やや楽だった」が23%と多く、「かなり楽だった」(10%)を合計した「楽だった」の割合は33%で、文系より11ポイント多く、理系より文系の方が就職活動に苦戦していたことがうかがえる(図表1)。

【図表1】就職活動への所感

コロナ禍の影響、理系より文系の方が不安視。不安要素は「オンライン面接」が最多

次に、新型コロナウイルスの感染拡大が収まらない中での就職活動となったことを受けて、コロナ禍による就職活動への影響について、学生はどのように捉えているかを聞いてみた。
文系学生では「やや不安である」が最も多く28%、次いで「やや楽観している」が23%などとなっており、「やや不安である」と「とても不安である」を合計した「不安である」の割合は49%とほぼ半数となっている。一方、理系では「不安である」の割合は37%で、最も多いのは「やや楽観している」の26%となっている(図表2-1)。就職活動全体への所感と同様に、コロナ禍による影響に対しても、文系より理系の方が楽観視している傾向が見られる。

【図表2-1】「新型コロナによる就職活動への影響」に対する所感
「楽観している」または「やや楽観している」と回答した学生に対して、楽観視する理由について聞いたところ、文系・理系ともに「志望企業から内定(内々定)が出たから」が最も多く、それぞれ46%、58%となっている。やはり理系学生の方がこの理由を挙げる割合が多くなっており、2位の理由となっている「コロナ禍で先が見えないのは、みんな同じだから」は文系の方が多く40%、理系では26%となっている(図表2-2)。

【図表2-2】楽観視する理由
「やや不安である」または「とても不安である」と回答した学生に対して、不安視する理由を聞いたところ、文系・理系ともに「オンライン面接に慣れていないから」が最も多く、それぞれ36%、35%となっている。21卒採用活動からオンラインでの採用活動が急速に普及している中、オンライン授業には慣れたものの、オンライン面接は学生にとっては初めての経験であるため、戸惑う学生が多く不安の要因となっているようである。これに次いで「想定よりも就職活動が長引いているから」(文系32%、理系26%)や「志望企業の選考情報を得られにくいから」(文系29%、理系31%)などとなっている(図表2-3)。

【図表2-3】不安視する理由

オンライン採用活動をする企業への希望

前述のとおり学生の不安の要因として最も多いのは「オンライン面接」であり、企業がオンライン採用活動を行うのに対して、学生としての希望を聞いてみた。
フリーコメントで得られた様々な意見について、代表的なものを抜粋して以下に紹介する(図表3)。

【図表3】オンライン採用活動として、企業に対して希望すること(一部抜粋)
オンライン採用活動として、企業に対して希望すること文理区分大学区分
オンライン面接か対面の面接かを選択できるようにしたほうが良いと思う。対面の面接限定にすることによってその場所に行けない人は断念せざるを得ないし、企業としても人材の喪失になっていると感じる文系旧帝大クラス
オンラインだけで完結する選考を実施して欲しい文系早慶大クラス
オンライン面接の際にカメラを見るのではなく、画面を見させてほしい文系早慶大クラス
社内ツアーを映像やっていただきたい。(実際に行っている企業もいくつかありましたが)文系早慶大クラス
学生一人一人との接点をもっと重視してほしい文系その他国公立大
なるべく大学生が使い慣れているアプリ(zoomなど)で面接を行って欲しい文系その他国公立大
通信の影響で声が遅れて届いてしまうということもあるので、対面で行うときよりも話すスピードなどに配慮をしてほしい文系旧帝大クラス
説明会や面接は、なるべく対面で実施していただきたい理系旧帝大クラス
もっと情報を開示してほしい理系旧帝大クラス
より深く双方向のコミュニケーションをとっていただきたい。(社員の方々の雰囲気も同時に知りたい)理系旧帝大クラス
オンライン説明会などを積極的に行い、会社の雰囲気が伝わるような説明会にして欲しい。社員の方とのオンラインでの個人的な交流ができれば嬉しい理系早慶大クラス
内々定承諾前に、企業を訪問できる機会を設けてもらえると嬉しい理系上位私立大
説明会でカメラオンはしんどいです理系上位私立大

9割前後の学生で、面接官の印象が志望度に影響

続いて、「面接における面接官の印象が企業への志望度に影響したか」について見てみる。
文系で55%、理系で40%が「非常に影響した」としており、「影響した」を合わせると、文系では91%、理系では85%と、いずれも非常に高い割合で「影響した」と感じていることが分かる(図表4)。
内定辞退を防ぐため、内定を出した後に手厚くフォローする企業が多くあるが、学生は内定する前の選考中から企業を見ていることが、この結果からも良く分かる。企業は、学生を選考するだけでなく企業側も学生から見られているという意識を持って、面接官の学生への対応にも注意する必要がある。

【図表4】面接官の印象が企業に対する志望度に影響したか

志望企業の規模、文系では「規模は問わない」が増加、理系では「大手志望」が半数近く

22卒学生の志望企業の規模については、文系では「企業規模は最初から問わなかった」が最も多く44%、次いで「最初から大手志望で、最後まで変わらなかった」が33%などとなっている。21卒学生では「最初から大手志望で、最後まで変わらなかった」が最も多く42%(22卒では9ポイント低下)、「企業規模は最初から問わなかった」については35%(22卒では9ポイント上昇)となり、大手志望の文系学生が21卒学生より顕著に減少していることが分かる(図表5-1)。
一方、理系では、「最初から大手志望で、最後まで変わらなかった」が最も多く48%、次いで「企業規模は最初から問わなかった」が33%などとなっており、21卒学生の動向とほぼ同じ傾向で、大手志望の理系学生が半数近くを占めている。

【図表5-1】志望企業の規模
また、「大手志望から中堅中小・ベンチャー志望に途中で変わった」とする学生に対して、その理由を聞いたところ、フリーコメントで様々な意見が寄せられた。代表的な意見を以下に抜粋して紹介する(図表5-2)。
「大手企業は内定しづらい」という意見が最も多く見られたものの、就職活動を続けるうちに、自身が求める働き方を改めて考えると大手に限らなくても良い、または大手でない方が良いと考えが変わることとなった、という意見も多く見られた。

【図表5-2】大手志望から中堅中小・ベンチャー志望に途中で変わった理由
大手志望から中堅中小・ベンチャー志望に途中で変わった理由文理区分大学区分
業界の特性上、自身が成長しないと長く活躍できないことに気づき、成長性を就活の軸として加えたから文系旧帝大クラス
大手でも中小でも成長できるかどうかは自分次第だと考えるようになったから文系早慶大クラス
大手に入ったからと言って幸せになれるとは限らないから文系早慶大クラス
独立志向になったから文系上位国公立大
大手は給料が良くても残業が多く、精神的にも体力的にもつらいと感じたため文系中堅私立大
大手だと選考が多くて進みづらかったから文系中堅私立大
中小の方がやりたい事に注力できると説明会で感じた為文系その他私立大
大手は転勤や地方勤務の機会が多い。大手に集まる有能な人達に囲まれると自分のストレス、プレッシャーになるから理系旧帝大クラス
実家に帰省した際に、自分の人生において何が大切かを両親と話し合ったこと理系早慶大クラス
より密にコミュニケーションを取って、コンパクトなチームで働けると感じたから理系上位国公立大
成長性、裁量を考えると自然とそうなった理系上位私立大
大手ばかりだと受からない理系中堅私立大
説明会を受けていくうえで、ベンチャー企業の方がたくさんのことに挑戦できると知ったため理系中堅私立大
いろんなことに挑戦できるため理系その他私立大

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HRプロとは

【調査概要】

アンケート名称:【HR総研×楽天みん就】2022年卒学生の就職活動動向調査(6月)
調査主体:HR総研(ProFuture株式会社)、楽天みん就(楽天グループ株式会社)
調査期間:2021年6月7〜17日
調査方法:WEBアンケート
調査対象:2022年卒業予定の「楽天みん就」会員学生
有効回答:2,666件

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