「女性活躍推進」に対する働く女性の本音は? 「結婚と家庭の両立」や「育児関連」に関心が集まる

パソナ総合研究所は2019年6月、日本および海外で就業中の20〜69歳の女性1,988名を対象に行った「女性活躍推進に関する意識調査」の結果を発表した。調査期間は2019年3月6日〜13日。2016年に「女性活躍推進法」が施行されるなど、女性の働く環境に注目が集まっているが、こうした動きを当の働く女性たちはどのように感じているのだろうか。本稿では、特に仕事と家庭の両立という観点から、その本音に迫る。
まず、働き方の「理想と現実のギャップ有無」を尋ねたところ、「かなりギャップがある」と「少しギャップがある」と答えた人の合計は、20代で47.5%、30〜40代で54.2%、50〜60代で39.3%となった。特に30〜40代は、企業内で中堅層として活躍を期待されると同時に子育ても忙しく、負荷が集中する時期であることが、大きなギャップを生む要因だと推察される。

なお、30〜40代が「理想とする働き方」は「結婚や子育てと両立して働く」が28.6%で最も多い。しかし「現在の働き方」で「結婚や子育てと両立して働く」ことができていると答えた人は13.1%しかおらず、仕事と家庭の両立に困難を感じている人が多いことがわかる。
次に「理想と現実のギャップの原因」について質問すると、どの年代も「収入・待遇が希望と異なる」が突出して多かった(20代:54.4%/30〜40代:48.4%/50〜60代:46.7%)。年代別に特徴を見ると、「理想と現実のギャップ」を最も感じている30〜40代では、「プライベートの時間が確保しづらかった」が他の年代より高い割合を示している(20代:21.2%/30〜40代:27.5%/50〜60代:21.1%)。その背景には、仕事を選ぶとプライベートの時間が確保しづらく、家庭を選ぶと希望の収入・待遇とはいかないことがあると思われ、やはりこの項目でも、仕事と家庭を両立する難しさがうかがわれる。
既婚者を対象に、夫婦の働き方についての考え方を聞くと、全年代の約7割が「夫も妻も外で働き、夫婦で家事もすべき」と回答している(20代:69%/30〜40代:72.7%/50〜60代:69.7%)。どの世代でも、家庭において夫婦の公平な役割分担を求める傾向が顕著だ。
行政が女性の活躍推進に向けて実施している施策のうち、最も評価しているものについて尋ねたところ、20代は「産休育休期間の拡大」(35.9%)、30〜60代は「待機児童減少への取り組み」(30〜40代:30.4%/50〜60代:31.9%)がトップとなった。「女性管理職の増加の奨励」(20代:5.7%/30〜40代:10%/50〜60代:11.2%)よりも、育児関連の施策に評価が集まっている。
最後に「女性活躍の壁と感じるものは何か」と質問すると、どの年代においても「社会の意識」(20代:16.8%/30〜40代:17.6%/50〜60代:15.4%)と「仕事と家庭の両立」(20代:15.3%/30〜40代:14.2%/50〜60代:16.4%)がトップ2を占めた。会社・家庭・行政などが、女性たちが理想のワークライフバランスに近づけるよう様々な面からサポートし、安心して活躍できる環境を整えていくことが求められている。

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HRプロ編集部

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