
相次ぐ企業の不祥事…約8割が「コンプライアンス遵守」に取り組む

具体的な取り組み内容は、「社内規則、マニュアル等の改訂」が最も多く、以下、「社内研修の開催やe-ラーニング受講環境の整備」、「社内窓口の設置」と続いた。
また、「取引先でコンプライアンス違反が発覚した場合の対応」を尋ねると、約3割が、コンプライアンス違反企業との取引方針に何らかの基準を定めていることがわかった。中でも大企業は、中小企業よりもコンプライアンス遵守への取り組みが進んでいることに加え、多くのステークホルダーを抱えていることを背景に、より厳しい自社基準を設けているようだ。
相次ぐ企業の不祥事…「コンプライアンス遵守」に取り組む企業は約8割に。違反企業との「取引見直し」も3社に1社
7割以上が「人事評価に不満」と回答。評価はモチベーション低下や転職のきっかけに

あわせて、「評価によってモチベーションが低下した経験があるか」を尋ねると、「ある」とした人は8割に迫った。また、「転職を考えた経験がある」とした人は7割を超え、そのうち実際に転職に至った人は約半数いることもわかった。
一方で、「今後の会社の評価に期待している」とした人は6割に達し、「年収が上がること」や「キャリアアップにつながること」、「承認欲求が満たされること」に期待していることが判明した。
【人事評価の実態調査】評価に不満抱える従業員は7割超。「モチベーション低下」や「離職・転職」につながる理由とは
世代によって異なる職業観や結婚観。「転職」や「出産」の考え方とは

中でも「ミレニアル世代」は結婚・出産において、個人の自由だと捉える人が多い傾向にあった。また、「X世代以上」は、「結婚・出産は個人の自由である」ことに肯定を示す割合が全世代の中で最も低く、「結婚」と「子どもをもつこと」の結びつきを強く感じている傾向にあることも明らかとなった。
さらに、「仕事観」の調査において、「Z世代」では多世代に比べて「転職」や「非正規雇用」に肯定を示す回答が多く、育休・産休といった「制度の充実」を重視する傾向が強いこともわかった。
Z世代、ミレニアル世代…世代により職業観・結婚観は異なる? 「結婚」や「出産」の選択を“個人の自由”と考える人が約7割に
【ミドル世代の異業種転職】一番人気は「異業種×同業種」

そこで、異業種転職に興味があるとした人に「どの業種への転職に興味があるか」を尋ねたところ、全体では「メーカー」が最も多かった。年代別では、30代のトップが「IT・インターネット・ゲーム」、40・50代のトップが「メーカー」だった。
あわせて、「異業種転職における懸念点」を尋ねたところ、「選考が通るか」が最も多く、以下、「これまでの経験・スキルを活かせるか」、「年収が下がらないか」が続いた。
【ミドル世代の異業種転職】一番人気は「異業種×同職種」の組み合わせ。30代~50代が共通で抱える懸念点は?
“男性育休”に言及した求人は増加傾向に。人手不足の業界では積極アピール

また、「『男性育休』に言及する求人割合」を、2023年7月時点と2021年6月時点で職種カテゴリ別に比較したところ、2023年7月時点では、「介護」、「ドライバー」、「看護」が上位を占めた。人手不足にある業種では「男性育休」を積極的に訴求していることも判明した。
増える“男性育休”求人、「育児・介護休業法」改正を境に約2.4倍に。人手不足の介護、ドライバー職なども積極アピール