株式会社メルカリは2023年11月13日、「HR領域の新規事業参入発表会」を開催し、スキマ時間を活用して働ける求人プラットフォーム『mercari Hallo』(以下、メルカリ ハロ)のサービスを、2024年初春より開始すると発表した。本発表会では、同社執行役員 CEO Marketplace 兼 CEO Fintechの山本真人氏が「新規事業参入の背景」を語ったのち、同社執行役員 VP of Workの太田麻未氏が新サービス『メルカリ ハロ』の概要を説明。スポットワーク事業参入によって新たに提供できる価値を明らかにした。
メルカリが新たな“スキマバイト”求人サービス『メルカリ ハロ』を発表。スポットワーク事業参入で新たな価値提供へ

「時間とスキル」を価値に換える、メルカリでの新たな“稼ぎ方”

メルカリが新たな“スキマバイト”求人サービス『メルカリ ハロ』を発表。スポットワーク事業参入で新たな価値提供へ
株式会社メルカリは、2023年2月に設立10周年を迎えたという。この10周年を機に同社は、「あらゆる価値を循環させ、あらゆる人の可能性を広げる」との新ミッションを公表しており、次の10年におけるさらなる成長に向けた事業推進を行っているとのことだ。

同社はこれまで、メインサービスである『メルカリ』において、「誰かにとって不要になった物を、他の必要な人に届ける」ことで“消費行動の変化”を促してきた。しかし、本発表会に登壇した山本氏は、「物理的なモノは徐々に劣化する性質があるため、それだけでは永久に循環させることはできない」とし、「持続的な循環のためには、循環の流れに新たな価値を流入させることが必要である」との考えを述べた。

そこで同社は今回、人が持つ「時間」や「スキル」を価値に変える体験を創造するため、単発・短時間の雇用契約による新しい働き方を提供するスポットワーク事業に参入し、スキマ時間を活用して働ける求人プラットフォーム『メルカリ ハロ』を開始すると発表した。これにより同社は、既存サービスである「モノ・お金・信用・暗号資産」の循環に加え、一人ひとりの人が持つ時間やスキルを価値に変えることを可能にするという。

今回の事業参入について、山本氏は「あらゆる価値を循環させ、あらゆる人の可能性を広げる」とのミッションを掲げ、「『時間とスキル』を価値に換え、『働く』を通じて自分の好きなことややりたいことができる世界の実現」を目指す構えを示した。

事業者・働き手双方の課題を解決するマッチング実現へ

本発表会に登壇した太田氏は現代の“働き方”に関する社会課題として、事業者側の「深刻な人手不足」と、働き手側の「柔軟な働き方へのニーズ」に言及。社会全体で事業者・働き手双方の課題解決が求められているという。

そうした課題に対し、同社が新たに提供するのが、“スキマ時間を有効に活用した働き方”を実現するスポットワーク事業『メルカリ ハロ』だ。単発・短時間の雇用契約による新しい働き方によって、事業者側には「面接不要」、「成果報酬型」、「固定費削減」などのメリットが、働き手側には「面接・履歴書不要」、「不定期・短時間OK」、「最短即日給与」などのメリットがあるとしている。

太田氏によると、スポットワークの市場は拡大しており、今後は社会全体において「限られた労働力をシェアする」、「一つの労働に縛られず、柔軟な働き方を取り入れていく」といった動きの加速が予想されるという。その上で、「スポットワークが持つ可能性を最大限引き出し、より気軽に社会全体で幅広く活用していくためにできることがまだある」とのことだ。
新サービス『メルカリ ハロ』
新サービス『メルカリ ハロ』では、パートナー事業者は月間2260万人の圧倒的顧客基盤から、日本全国での幅広いマッチングを実現できるという。また働き手であるクルーは、あらゆる場所/時間帯での仕事の提供により、「今やりたい」、「今欲しい」をすぐに実現できるとのことだ。

『メルカリ ハロ』は、2024年初春に首都圏一部エリアでサービス開始。その後、順次全国へ拡大予定となっている。

なお、同社は11月13日より、パートナーの先行受付を開始している。専用フォームから申込み可能で、手数料無料キャンペーンも実施しているとのことだ。

“柔軟な働き方”を求める働き手が増加する今、「スポットワーク」がさらに普及していくことで、企業の人手不足の新たな解決策ともなりうるだろう。人材確保の手段として、こうした新しい形の求人プラットフォームの活用も検討してみてはいかがだろうか。

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