株式会社ライボは2022年12月5日、「2022年 冬ボーナス実態調査」の結果を発表した。調査期間は2022年11月16日~21日で、20名~1,000名以上規模の企業に勤務する社会人548名から回答を得た。これにより、2022年冬季ボーナスの支給有無や、支給額の平均および中央値、ボーナスの使途などが明らかとなった。
2022年冬のボーナス支給額は平均で「69.8万円」、コロナ禍でも増加傾向に。情勢不安から「半額以上貯金」が7割に迫る

6割以上が「ボーナス支給あり」。支給額の平均は69.8万円に

物価高騰が続き、生活への影響が広がる中、2022年度の冬季ボーナスの支給有無や支給額はどのような状況なのだろうか。はじめに、ライボが「今冬のボーナス支給有無」について尋ねると、「支給あり」が61.3%で「支給なし」が38.7%だった。

また、「支給あり」と回答した人に「支給額」を聞くと、平均が69.8万円で、中央値は54.5万円という結果だった。
今冬ボーナスの支給有無と支給額の平均値および支給額

今冬ボーナス額の納得度は「不満」が過半数に。理想と現実のギャップが要因か

続いて、同社が「今冬ボーナス支給額の納得度」について質問した。その結果、「とても不満」が14.1%、「不満」が17%、「やや不満」が21.4%で、「不満」とした合計は52.5%だった。一方で、「満足」は計47.5%で、内訳は「とても満足」が4.4%、「満足」が14.8%、「やや満足」が28.3%だった。「満足」よりも「不満」の声が多く、過半数を占めた。

また、今冬ボーナスの「支給あり」と回答した人に「理想の支給額」を聞くと、平均は173万円で、中央値は100万円だった。理想の額と実際の額とでは、実際の額の方が平均額で103.2万円、中央値で45.5万円低い結果となり、理想と現実のギャップが大きいことから、「不満」の回答が多数を占めたと考えられる。
今冬ボーナス額の納得度と理想のボーナス額

冬季ボーナスの支給額は2018年より年々増加傾向に

次に、「2018年~2022年までの冬季ボーナス支給有無の推移」を同社が示している。前年の2021年と比較すると7.3ポイント増加しており、新型コロナウイルス発生以降初となる2020年との比較では、11.3ポイント増加した。また、冬季ボーナスの支給有無は、コロナ禍に関係なく年々増加傾向にあることがわかった。
2018年~2022年の冬季ボーナス支給有無の推移

2022年の支給額は、平均額・中央値ともに2018年以降で2番目

また、「2018年~2022年までの冬季ボーナス支給額の推移」をみると、「平均額」で最も多いのは2020年の71.3万円だった。一方、「中央値」で最も多いのは2019年および2021年の55万円という結果となった。2022年の冬季ボーナスは、2018年以降で平均額・中央値ともに2番目に高いことがわかった。
2018年~2022年の冬季ボーナス支給額の推移

今冬ボーナスの主な使い道は「預貯金」が6割以上で最多に

続いて、同社が「今冬ボーナス支給あり」とした回答者に対し、「今冬ボーナスの主な使い道」を尋ねた。すると、「預貯金」が63.4%、「買い物」が36.6%、「旅行」が33.6%となった。6割以上の人が、ボーナスを預貯金へ回すことがわかった。
今冬ボーナスの主な使い道

半分以上を貯金に回す人が6割超。その平均額は42.4万円に

また、「今冬ボーナス支給あり」回答した人に、同社が「ボーナスから貯金に回す割合」を尋ねた。すると、「ほぼ全額貯金」が32.7%、「半分以上を貯金」が34.2%となり、「ボーナスの半分以上を貯金に回す」と回答した人は合わせて66.9%だった。一方で、「ほぼ全額使う」は13.7%にとどまった。

あわせて、「ボーナスを貯金に回す」とした人に「その金額」を聞くと、平均が42.4万円で、中央値が30万円だった。今冬ボーナスの支給額平均69.8万円に対し、6割を貯金に回すという結果となった。

自由回答からは、「物価高騰がこの先も続くことを考えると、ボーナスをもらっても使えない」や「日本経済が先行き不透明なので、ボーナスはほぼ貯金に回す」、「ボーナスは貰えたが少ない額なので、資産運用に回して地道に増やす」といった声があがったという。
冬季ボーナスを貯金へ回す割合と金額
本調査から、2022年の冬季ボーナスは6割以上が「支給あり」とした一方で、支給額に対し不満を抱えている人が多いことがわかった。その中で「半分以上を貯金へ回す」とした人が6割を超え、昨今の先行き不透明な情勢が影響していることがうかがえる結果となった。今後も経済状況に注視しつつ、自社でのボーナス支給について検討していきたい。

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