新型コロナワクチンの「職域接種」に関する相談窓口を経産省が開設。実施する企業等にはどんな対応が求められるのか

経済産業省(以下、経産省)は2021年6月4日、企業等が主導して新型コロナウイルスのワクチン接種を進める「職域接種」に関して、同年6月21日からの開始を前に、相談窓口を設置したと発表した。業界別の相談窓口のほか、中小企業をはじめとした地域の企業に対するサポートも充実させることにより、地方自治体のワクチン接種に関する負担軽減と、接種の加速を推進させたい考えだ。

相談窓口の設置により、ワクチンの職域接種を加速化

現在政府では、新型コロナウイルス感染症のワクチン(以下、新型コロナワクチン)に関する地域の負担軽減と接種の加速に向け、同年6月21日以降、企業や大学等が主導し、学校等を含む職域単位でワクチン接種を進める「職域接種」を可能としている。職域接種におけるワクチンの接種方法は、「企業内診療所で実施」、「外部の医療機関が企業に出張して実施」、「外部機関に出向いて実施」の3パターン。しかし、「自治体の接種事業に影響を与えないこと」が原則とされるなど、実施にあたっては企業に求められる事項も多いのが現状だ。実際に、厚生労働省でも職域接種を行う要件として、以下の5点をあげている。

(1)医師・看護師等の医療職の他、会場運営のスタッフ等、必要な人員を企業や大学等が自ら確保し、副反応報告などの必要な対応を行うことができること
(2)接種場所・動線等の確保についても企業や大学等が自ら確保すること
(3)社内連絡体制・対外調整役を確保すること(事務局を設置)
(4)同一の接種会場で2回接種を完了すること、最低2,000回(1,000人×2回接種)程度の接種を行うことが基本
(5)ワクチンの納品先の事業所でワクチンを保管の上、接種すること


職域接種を実施する場合、ワクチン保管用の冷凍庫やワクチン(武田/モデルナ社)、接種用の針・シリンジ等の必要物品は、国から提供されることになっている。企業等が職域接種を実施するための申請は、6月8日から専用webフォームにて受付を開始している。

実施における企業負担の増加が見込まれるなか、経産省は今般、同省を含む関係省庁において、新型コロナワクチンの職域接種に関する相談に応じられるよう、業界ごとの相談窓口を開設。特に、中小企業を含む地域の企業において、職域接種を推進するための支援体制を構築すべく、地方経済産業局においても相談窓口を設置した。なお、各相談窓口は経産省ホームページから確認可能だ。

従業員や取引先等をはじめとしたステークホルダーの健康を守るためにも、各企業が率先して職域接種を推進していくことが求められている。相談窓口等の状況も刻一刻と変化しているため、最新情報を確認していきたい。