株式会社うるるは2021年3月31日、「職場の電話対応の実情」に関する調査の結果を発表した。調査期間は2021年3月2日~4日で、6都府県(東京都、大阪府、神奈川県、千葉県、埼玉県、愛知県)で勤務する会社員400名から回答を得た。これにより、オンラインコミュニケーションやチャットなどのツールが普及するなかで、人々が感じる電話対応に関する意識などが明らかとなった。
6割以上が電話対応にストレスを感じながらも義務感を持っている。ビジネスパーソンの「職場の電話」に対する本音は

6割以上が「会社への電話を不要と感じることがある」と回答

「会社宛ての電話は新人が取るべき」という慣習や、「総務部門社員が電話に出るのは当たり前」という意識は、現代の企業においてどの程度残っているのだろうか。

はじめに、「会社への電話を受けた際に、不必要な電話だと感じることはあるか」と尋ねた。すると、全体の62.8%(新入社員の64%)が、「とても感じる」または「まぁまぁ感じる」と回答した。

その理由を尋ねると、「取り次ぎがムダと感じる」、「部長と電話が共通だったが、管理職は携帯持ちなので直接携帯にかけて欲しい」、「マニュアルの確認やメールでのやり取りで足りるような電話や、簡単な確認や質問事項などが多い」などの声が寄せられた。
「職場の電話対応の実情」の図表1

「昔と比べて電話の必要性を感じていない」も6割以上に。総務部門社員に限ると7割超

続いて、「10年前と比べ、仕事を進める上で“電話でやりとりすること”の必要性は高まっているか」を尋ねると、全体の63%(総務部門社員の72.2%)が「あまり感じていない」または「まったく感じていない」と回答した。

その理由を自由回答で尋ねると、「他の人が受けても問題が無いため」、「メール、問い合わせメール、チャット、Zoom等などほかの連絡手段があるため」などの声があがった。オンラインでのコミュニケーションツールやチャットツールが普及したことも、電話自体の重要性が薄まっている要因のひとつと推測される。
「職場の電話対応の実情」の図表2

電話対応にストレスを実感する人が過半数以上に

また、「不必要と感じる会社への電話に、ストレスを感じるか」と聞くと、「とても感じる」と「まぁまぁ感じる」をあわせて66.3%となった。その理由には、「業務が中断される」、「電話対応に時間がかかる」、「電話の取り次ぎが面倒」などの回答が寄せられ、会社の電話を受けることがストレスになっている人が多いことが判明した。
「職場の電話対応の実情」の図表3

6割以上が、電話対応に対する「義務感」を抱えている

最後に、「仕事を進める上で、自分が会社への電話を受ける必要を感じるか」と尋ねた。すると、「とても感じる」と「まぁまぁ感じる」をあわせて63.3%という結果に。その理由を聞くと、新入社員からは「新人が電話を受ける風習で、皆経験してきている」、総務部門社員からは「業務の一部だから」、中間管理職社員からは「事務所勤務なので当然」などの声があがった。職位や部門に関わらず、電話対応に義務感を感じるビジネスパーソンは多いようだ。
「職場の電話対応の実情」の図表4
現代のビジネスシーンでは、インターネットを利用したツールが普及し、電話連絡の必要性が薄まってきているようだ。業務効率化や、従業員の働きやすさなどの面からも、外部とのやり取りの方法を見直す時期が来ているのかもしれない。

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