グローバル企業は厳しい評価にさらされる

会社も、これからはグローバルな評価にさらされていくことになります。ある一定期間の期待値が設定されますが、これは目標ではありません。その期間の期待が達成されたかどうかが主観的に評価されるのです。具体的には、証券アナリストが勝手に期待値を設定するため、増収・増益であるのに株価が急落するということが起こりうるわけです。会社への評価は理不尽なものですが、その理不尽な評価によって株式時価総額が決まってくるのです。これがマーケットキャピタライゼーションというものです。そして、連続して期待が達成されないことになると、退場ということになります。 
 会社の退場というのは、本当に減収・減益が続いていれば会社更生法の適用を申請するとか、米国でいうとチャプターイレブンというところに行くのですが、そういう最悪の事態に至らないまでも、他の会社のマージャー(合併)の対象になるなどのことが起こって退場だということになります。
 こういう仕組みが貫徹している社会が資本主義社会であり、貫徹してない社会が社会主義社会だということです。私が何を言いたいかというと、日本は“大日本社会主義官民共和国”みたいなものではないかということです。日本が唯一成功した社会主義だといわれるのは、東日本大震災でも分かるように、日本人にはみんなで分け合って何とかしのいでいこうとする国民性があり、それは世界に誇れるものです。ただ、まずは日本がたどりつかなければいけないのは資本主義を徹底するということで、日本のここ20年の低迷を抜け出すためにも、資本主義を徹底するということを、もう一度試みませんかということです。

英語で高等教育を受ける必要性に迫られる時代に

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