人間関係が全ての基礎にあるというカーネギーの教え

デール・カーネギーは、アメリカの作家であり教師で、自己啓発や対人スキルに関する講座を開発しました。『人を動かす』『道は開ける』という著作があり、日本でも広く読まれています。
彼は、人間関係に注目しました。良好な人間関係があれば、ビジネスでも人生でも、いろいろなことが可能になる。これが全ての基礎です。逆を言うと、基礎がなければどんな努力も才能も生かされない。アメリカのビジネス誌「フォーチュン」が選ぶ「フォーチュン500」のうち、9割の会社がデール・カーネギーのトレーニングで社員教育をしています。
世界的投資家のウォーレン・バフェットも若い時分、カーネギーの影響を受けました。日本では、ジョンソン・アンド・ジョンソンの元社長、新将命さん、グーグルの名誉会長の村上憲郎さんらも、カーネギーから影響を受けました。
デール・カーネギーのトレーニングは、100年以上の歴史があります。しかし伝統に安住することなく、新しいことにチャレンジしています。世界91カ国にネットワークがあり、毎日、どこかで新しい講座を作っています。

感情と知的部分をエンゲージさせると集中力が上がる

人が変われば組織が変わる! グローバル時代の「人を動かす」リーダー育成 1
今日のテーマは「人が変われば会社も変わる」です。しかし、人間は保守的で、変わりたくないと本能的に思っています。今までと同じことを、同じようにしたいというメンタリティがあります。それでは進歩できない。どうしたら進歩できでしょうか。
キーワードは「エンゲージメント」です。英語ならすぐピンと来るのですが、日本語に訳すのは難しい。動詞形の「エンゲージ」には、「(心や注意などを)引く」「(人を)引き付ける、魅せる、喜ばせる」「(人を)雇う」「従事させる、携わらせる」「約束させる、引き受けさせる」という意味があります。コミットメントという意味もモチベーションというニュアンスもあります。基本的には何かと何かの密接な関係のことです。
感情部分と知的部分がエンゲージできれば、仕事に集中できます。いわゆる「没頭」のレベルです。皆さんの会社の同僚のことを思い浮かべて下さい。本当に、感情面でも知的な面でも、両方の面で仕事に集中している人はいますか。これができれば、圧倒的に仕事の能率は上がるでしょう。ただし、周りから話しかけづらいという「壁」を作ってしまうという弊害もあります。注意も必要でしょう。

従業員エンゲージメントを高めパフォーマンス向上を

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