コロナ禍の影響もあり、企業変革やさらなるDX推進を迫られる企業が多い中、IT人材を含めた理系人材へのニーズは高まる一方である。新卒採用でも理系学生の採用計画数に増加傾向が見られるなど、理系学生へのニーズも高まっている。このような中、2023卒理系学生の就職活動の動向はどのような状況となっているのだろうか。
HR総研は、理系に特化した逆求人サイト「TECH OFFER」(株式会社テックオーシャン)と共同で「2023卒理系学生の就職活動に関するアンケート」を実施した。その結果について、フリーコメントを含めて以下に報告する。

<概要>
●オンライン型インターンシップ「4社以上に参加」は過半数、対面型では2%
●11月でも過半数の参加率を維持、オンライン型での参加が影響か
●最も参加して良かったインターンシップは「対面型での実務体験」
●インターンシップの印象が入社志望度に強く影響
●採用選考への影響を意識したインターンシップ参加が常識
●理系人材ニーズ高まるも、6割近くの理系学生が不安
●理系学生も就職活動関連サイトでの情報収集が主流
●理系学生の8割近くが「大手志向」、「安定性」への注目度が上昇か
●6割が専門性を活かしたい一方、専門性をアピールするのは2割
●志望職種の理解度「十分」は1割、担当社員による説明も重要
●「逆求人サイト経由のオファー」、11月時点で6割がすでに経験

回答者の属性

本調査に回答した理系学生の属性は、以下のとおりとなっている(図表1-1,1-2)。

【図表1-1】回答者の所属(学部/大学院)
【図表1-2】回答者の専攻分野

オンライン型インターンシップ「4社以上に参加」は過半数、対面型では2%

まず、インターンシップへの参加状況を見てみる。
オンライン型と対面型を合わせたインターンシップ全体への参加社数の傾向としては、「4〜6社」が最多で25%、次いで「10社以上」が21%、「3社」が14%などとなっている。また、少なくとも1社以上に参加した理系学生の割合(「1社」〜「10社以上」の合計)は、90%と9割に上り、理系学生のほとんどが既にインターンシップに参加している(図表2-1)。
オンライン型と対面型に分けて参加社数を見ると、オンライン型には88%の理系学生が少なくとも1社以上に参加している一方、対面型には43%と4割強にとどまっている。また、4社以上に参加した割合を見ると、オンライン型の53%に対し対面型では僅か2%にとどまっており、インターンシップへの参加方法は、オンライン型が圧倒的に多く、主流となっていることが分かる。

【図表2-1】インターンシップへの参加社数
インターンシップの情報入手手段としては、「就職ナビ」が最も多く75%、次いで「企業の採用ホームページ」が53%、「研究室・ゼミ」が22%などとなっている。研究室との関わりが強い理系学生(特に大学院生)であっても、研究室等の大学関係のネットワークより、就職ナビや採用ホームページ等が主な情報収集の手段となっている現状がうかがえる(図表2-2)。

【図表2-2】インターンシップ情報の入手手段

11月でも過半数の参加率を維持、オンライン型での参加が影響か

インターンシップに参加した時期については、「2021年9月」が最も多く76%、次いで「2021年8月」が74%、「2021年10月」が59%などとなっており、「2021年8月」以降で急激に参加率が上昇し、夏期休暇期間を過ぎた10月・11月でも、過半数の参加率を保持している(図表3-1)。これには、オンライン型のインターンシップが主流となり、自宅で気軽に参加しやすい環境にあることが影響していると推測される。

【図表3-1】インターンシップに参加した時期
11月以降でインターンシップに参加する予定時期については、「2021年12月」が最も多く63%、次いで「2022年1月」が53%、「2022年2月」が37%などとなっており、2月までは4割近く以上が参加する予定となっている。ただ、例年の傾向からすると、「2022年1月」「2022年2月」の参加率はさらに伸びるものと予想される(図表3-2)。

【図表3-2】今後、インターンシップへの参加を予定する時期
インターンシップのタイプを見ると、11月までに参加したタイプでは「1DAY仕事体験」と呼ばれる「1日」が最も多く77%、次いで「半日」が65%などとなっており、「2〜3日程度」は57%と上位2タイプよりは低いものの、6割近くが参加していることが分かる。一方、期間が「1週間程度」以上のタイプについては参加率が顕著に低く、2割程度以下である。これから参加する予定のタイプについては最も多いのは参加したタイプと同様に「1日」で74%、ただし、「半日」の割合が低下し49%となり、「2〜3日程度」が次いで多く58%となっている。就職活動が本格化する3月を直前に控える時期では、志望する企業や業界をより深く理解しようとする理系学生が増えることも、「半日」より「2〜3日程度」のタイプの参加率が多くなる要因の一つだろう(図表3-3)。

【図表3-3】参加した、もしくは参加するインターンシップのタイプ

最も参加して良かったインターンシップは「対面型での実務体験」

理系学生がインターンシップに参加するメインの目的は、「志望企業の選考を有利に進めるため」が最も多く35%、次いで「志望企業との相性を見極めるため」が23%、「志望企業についての情報収集」が22%などとなっており、志望企業への就職活動を強く意識して参加している理系学生が8割に上っている(図表4-1)。

【図表4-1】インターンシップに参加するメインの目的
実際に参加した理系学生が最も良かったと感じたインターンシップの内容については、「対面型での実務体験」が圧倒的に多く57%、次いで「対面型でのケースワーク・グループワーク」が30%、「オンラインでのケースワーク・グループワーク」が29%などとなっている。参加した割合としては対面型のインターンシップはオンライン型より低いものの、「対面型での実務体験」に参加した理系学生の中では6割近くが最も良かったと感じており、オンラインでの実務体験(23%)より圧倒的に満足度の高いものとなっていることがうかがえる。一方、「ケースワーク・グループワーク」については対面型とオンライン型の差異はほとんどないことから、プログラム内容によって対面の方が向いているものとオンラインでも同等以上のパフォーマンスを得られるものがあることがうかがえる。企業は、内容次第で実施形式を変える工夫をすることで、理系学生にとってより印象の良いインターンシップの開催に繋げることができると期待される(図表4-2)。

【図表4-2】最も参加して良かったインターンシップの内容

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HRプロとは

【調査概要】

アンケート名称:【HR総研×TECH OFFER】2023卒理系学生の就職活動に関するアンケート
調査主体:HR総研(ProFuture株式会社)、TECH OFFER(株式会社テックオーシャン)
調査期間:2021年11月19〜12月3日
調査方法:WEBアンケート
調査対象:TECH OFFER登録理系学生( 23 卒学部生、大学院生)
有効回答:564件

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