HR総研×就活会議:2021年卒学生の就職意識調査結果報告【1】〜「インターンシップ」の参加率は学生の9割、11月も6割以上が参加予定〜

昨年と同様に、「就活会議」(株式会社リブセンス)とHR総研が共同で実施した、2021年卒学生を対象とする「就職活動とインターンシップ」に関する意識調査について、2回に分けて結果を報告する。今回は「インターンシップに関する動向と意識調査」。
最近では、学生のインターンシップへの参加は当たり前の時代になっており、その後の就職活動を意識して、多数の企業のインターンシップに参加する学生も多くいるようである。
ここでは、調査時点である11月初旬までの2021年卒学生のインターンシップへの参加動向や今後の参加意向、理想とするインターンシップのタイプ等に加え、インターンシップ参加と就職との関係性等について分析した結果を、学生のフリーコメントも含めて以下に紹介する。

<概要>
●インターンシップへの参加企業数は「4〜6社」が最多、文系学生は参加企業数が多い
●インターンシップ情報源は「就職ナビ」がトップで7割、「企業ホームページ」は3割強
●「インターンシップに参加した時期」は8月が最多で7割超、11月も6割が参加予定
●参加したインターンシップは「1日」が最多で7割以上、「半日」も4割以上
●一方、最も望ましいインターンシップは、昨年同様「2〜3日タイプ」が最多で5割超
●インターンシップ参加後は「次回インターンシップの案内」が最多、「早期選考会の案内」も
●インターンシップへの参加が、その企業への就職に「有利」と考える学生は9割
●現時点の内々定取得とインターンシップ参加との関係性は見られず、選考に進むためには効果的か

インターンシップへの参加企業数は「4〜6社」が最多、文系学生の参加企業数が多い

2021年卒学生に対して、2019年11月現在における「インターンシップ参加状況」を聞いてみた。すると、参加した企業数は、「4〜6社」が25%で最多であり、次いで「3社」が14%、「2社」、「7〜9社」及び「10社以上」が13%などとなっている。また、95%の学生が企業のインターンシップに応募していることが分かる(図表1-1)。この傾向は昨年と同様であり、インターンシップは基本的な就職活動の一つであることがうかがえる。
また、文系・理系別にみると、文系は「4〜6社」が23%で最多であり、次いで「10社以上」が17%となっており、理系は「4〜6社」が28%で最多であり、次いで「2社」が15%となっている(図表1-2)。また、参加企業数4社以上の割合を文系と理系で比較すると、文系54%、理系48%となっており、文系の方が比較的インターンシップへの参加企業数が多い傾向にあることがうかがえる。

【図表1-1】インターンシップへの参加社数
【図表1-2】文理別 インターンシップへの参加社数

インターンシップ情報源は「就職ナビ」がトップで7割、企業ホームページは3割強

次に、「インターンシップの情報源」については、「就職ナビ」が75%で最多であり、次いで「企業のホームページ」が37%、「インターンシップ専門サイト」が29%などとなっている(図表2)。昨年と同様に「就職ナビ」が圧倒的である一方で、「企業のホームページ」が上位にある背景として、学生は、インターンシップへの参加を希望する企業について事前に絞り込んだ上で、直接企業ホームページから応募する傾向がうかがえるとともに、最近その効果が注目されている採用オウンドメディアの増加が、学生と企業との直接的な接触の機会の増加に影響しているとも考えられる。

【図表2】インターンシップの情報源

インターンシップ事前選考「エントリーシート」が最多で8割、事前選考なしは1割

インターンシップに参加するために「事前に受けた選考の種類」については、「エントリーシート」が85%で最多であり、次いで「適性検査」が64%、「面接」が51%などとなっている(図表3)。
この傾向は昨年と同様に、インターンシップの選考時から採用選考さながらの内容となっており、事前選考がなかったのは、わずか9%となっている。前述したように、9割以上の学生が少なくとも1社以上のインターンシップに応募することから、応募者すべてを事前選考なしにインターンシップに受け入れるのは、母数を増やしたい企業としても無理な状況であることがうかがえる。また、「エントリーシート」と「適性検査」が上位にあることから、企業としても、今後の採用選考も想定した上で、インターンシップの時点でより適性の高い学生を発掘する機会として、効果的に活用しようとしていることがうかがえる。

【図表3】インターンシップ参加前に受けた選考の種類

「インターンシップに参加した時期」は8月が最多で7割超、11月も6割が参加予定

では、2021年卒学生が、「既に参加したインターンシップの時期」は、どのような傾向にあるのだろうか。インターンシップに参加した時期は「8月」が文系・理系ともに最多であり、文系71%、理系79%となっている。次いで「9月」が文系62%、理系65%であり、「10月」が文系48%、理系40%などとなっている(図表4-1)。
やはり、昨年と同様に、就職ナビがプレオープンする6月以降に参加者が増加し始め、翌月7月には文系では39%と昨年以上の割合の学生が参加している。また、8〜9月の夏期休暇期間を利用してインターンシップに参加する学生が多く、特に理系では、7月では23%であった参加率が8月は79%となり、50ポイント以上も飛躍的に増加していることが分かる。今年廃止された経団連ルールの中で、就職活動等が学生の本分である学業の妨げにならないよう、採用活動等の時期が定められている。したがって、企業はこのルールを尊重し、平日のインターンシップ開催も自粛し、学生が参加しやすい夏期・冬期休暇期間での開催に集中することが影響している結果とも考えられるが、昨年より増加傾向にある10月以降の参加率を見ると、一定の参加率を保っていることが分かる。10月では文系理系ともに4割以上の参加率であり、特に文系においては、11月初旬の調査時点において11月に参加予定であるという学生は61%であり、多くの学生が11月に参加することが分かる。
改めて、今後参加予定のインターンシップを見てみると、「12月」が文系・理系ともに最多であり、文系69%、理系56%となっている。次いで「11月」が文系61%、理系36%であり、「1月」が文系45%、理系48%などとなっている(図表4-2)。
昨年調査と同様に12月の参加予定者の割合が最多であり、1月、2月まで4割以上を保っている。ただし、1月、2月開催のインターンシップは、まだ事前選考の結果が出ていないものも少なくない。最終的には8月と同程度の参加率になることが推測される。11月や12月のように、長期休暇でない時期に参加しやすい要因として考えられる、「参加するインターンシップのタイプ」はどのようなものが人気なのだろうか。

【図表4-1】インターンシップに参加した時期
【図表4-2】今後参加予定のインターンシップの時期

参加したインターンシップは「1日」が最多で7割以上、「半日」も4割以上

「参加したインターンシップのタイプ」については、「1日」が文系・理系ともに最多であり、文系82%、理系71%となっている。次いで「半日」が文系57%、理系44%、「2〜3日程度」が文系55%、理系45%などとなっている(図表5-1)。
昨年度と比較すると、「1日」は昨年と同様の傾向である一方で、「半日」は昨年結果(文系47%、理系34%)より文系・理系ともに10ポイント以上増加し、「2〜3日程度」は昨年調査(文系57%、理系39%)より微減していることが分かる。
最も多い1dayインターンシップに良くある内容は、「事業の紹介」や「グループワーク」「座談会」等が挙げられ、職業体験としてのインターンシップの役割を考えると、半日〜1日程度では、その企業の業務内容を体験し把握することは厳しいと思われる。しかし、就職活動を意識する学生にとっては、学校の夏期休暇等の限られた期間中に、効率的に複数の企業のインターンシップに参加し、採用選考を有利にしたいと考えるのであれば、1日や半日のタイプが現実的に参加しやすい長さであることがうかがえる。

【図表5-1】すでに参加したインターンシップのタイプ

今後参加予定のインターンシップは「1日」が最多で8割、「2〜3日程度」が5割以上

「今後参加予定のインターンシップのタイプ」については、すでに参加したタイプと同様に「1日」が文系・理系ともに最多であり、文系85%、理系77%となっている。次いで「2〜3日程度」が文系64%、理系55%であり、「半日」が文系38%、理系29%などとなっている(図表5-2)。すでに参加したタイプの傾向と異なり、「2〜3日程度」が2位となり、文系・理系ともに5割以上を占めている。これまでに参加したインターンシップでの経験を踏まえ、より志望度の高い企業に対し、学校の休みである週末や冬期休暇等を活用し、半日や1日タイプより深く企業を知ることができる「2〜3日程度」のタイプを選ぶ学生も、増えてくるのだろうか。

【図表5-2】今後参加予定のインターンシップのタイプ

最も望ましいインターンシップは、昨年同様「2〜3日タイプ」が最多で5割超

学生の経験をもとに、「最も望ましいと考えるインターンシップのタイプ」を聞いたところ、文系・理系ともに「2〜3日タイプ」が最多であり、文系61%、理系52%となっている(図表6-1)。今後参加予定のインターンシップのタイプで「2〜3日程度」が増加したことからも分かるとおり、「1日」や「半日」のタイプに参加せざるを得ない状況にあるものの、実際は「2〜3日タイプ」が望ましいインターンシップのタイプであると感じていることが分かる。やはり、就業体験を通して企業を知ろうと考えると、ある程度の時間が必要であることがうかがえる。学生が「2〜3日タイプ」が望ましいと考える具体的な理由としては、「1日程度だと企業のことは理解できず、3日以上であると学校を欠席しないといけなくなる」が非常に多く、「(2〜3日程度であれば)就活仲間も作れる」や「企業の負担を考えるとこの程度が良い」等の他、「コンテストタイプのインターンシップで実績を残すことが目的」と明確な目的を持って臨む強者の学生もいるようである(図表6-2)。

【図表6-1】最も望ましいインターンシップのタイプ
【図表6-2】最も望ましいインターンシップ:「2〜3日タイプ」の理由(一部抜粋)

理由大学区分文理区分
半日や1日では深い業務理解や企業理解は困難であると感じた。一方で、1週間を超えると他の企業を知る機会損失が発生してしまうと感じた。よって、2〜3日が最適であると考えている上位私立大文系
よく企業も理解できる上に、就活仲間も増やせるから上位私立大文系
長い方がその会社のことをよく知れる。しかし長すぎると学校の出席に関わる中堅私立大文系
1週間も大学を休めない。本当は2日3日もしんどいが、1日だと物足りない上位私立大文系
参加して思ったが、1日も手軽でいいのだが、本当に自分にとって印象深いのは2日や3日のインターンシップだった。比べると全然学べることの量も違うし、またグループの仲も深まる。達成感を考えるとそっちの方が自分のためにはなった上位私立大文系
まだ参加していないのでわからないが、一日だと短すぎるし、2週間以上は学業に支障が出そう。企業の負担を考えると、2〜3日が好ましいのではその他私立大文系
目的が、コンテストタイプのインターンで実績を残すことだけであり、それには数日で十分と感じているから上位私立大文系
お金をあまりかけたくないその他国公立大理系
内定に関わることが多く程よい期間旧帝大クラス理系
1dayじゃ得られない実際の業務体験ができるから。また、研究室を休むのも、その期間じゃないと現実的ではない旧帝大クラス理系

インターンシップ参加後は「次回インターンシップの案内」が最多、「早期選考会の案内」も

「インターンシップに参加した企業からの、参加後のアプローチ」については、「次のインターンシップの案内」が70%で最多であり、次いで「特別セミナーの案内」が40%、「(プレ)エントリー受付の開始案内」が33%、「早期選考会の案内」が31%などとなっている(図表7)。
この傾向は、文系・理系ともに同様であり、企業としては、次回のインターンシップの案内に加え、選考スケジュール等を案内することにより、インターンシップを学生の囲い込みに活用したいことがうかがえる。この傾向は、3月までは採用選考の広報活動をしてはならないという経団連ルールの廃止により、今後、さらに強まっていくことが推測される。
事実上、学生のインターンシップへの参加は、その後の採用選考に繋げるための情報収集の場や、企業へのアピールの場として機能していることが分かるが、学生は、インターンシップと就職活動の関係をどのように考えているのだろうか。

【図表7】インターンシップに参加した企業から、参加後のアプローチ

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HRプロとは

【調査概要】

アンケート名称:「就活会議」×「HR総研」2021年卒学生対象インターンシップ及び就活意識に関するアンケート調査
調査主体:HR総研(ProFuture株式会社)
調査期間:2019年10月29日〜11月12日
調査方法:WEBアンケート
調査対象:2021年卒業予定の学生
有効回答:206件

※HR総研では、人事の皆様の業務改善や経営に貢献する調査を実施しております。本レポート内容は、会員の皆様の活動に役立てるために引用、参照をいただけます。その場合、下記要項にてお願いいたします。
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