HR総研:「2020年卒学生 就職活動動向調査(6月)」結果報告【1】半数以上の学生がインターンシップ先から内定を取得

前回まで2回にわたって企業の採用動向について取り上げたが、今回からは同時期に実施した「2020年卒学生 就職活動動向調査」の結果を2回に分けてお届けする。1回目は、最も活用した就職サイト、応募先企業を決める際に重視する項目、転勤の志望度への影響、インターンシップ先への正式応募、インターシップ先からの内定、個別セミナー・会社説明会への参加社数などを見ていく。

通過エントリーシート公開の「ONE CAREER」が大躍進

昨年の6月からの1年間を通じて、最も活用した就職サイトを1つだけ選択してもらったところ、表のように昨年とは大きく異なる結果となった。昨年は選択肢に入っていなかったサイトもあるが、それでも「それ以外」の数字はそれほど大きくはない。
文系では、「マイナビ」「リクナビ」が1位、2位を堅持したものの、支持率はそれぞれ8ポイント、6ポイントも減少している。昨年3位の「楽天みん就」も3ポイント減少しており、代わって今年3位に入ったのは「ONE CAREER」でいきなり14%も獲得している。そのほか、「外資就活ドットコム」3%、「就活会議」2%といった、新しく選択肢に加えたサイトが軒並み上位にランクインする結果となった。
理系では、「マイナビ」が12ポイントも減少したのに対して、もともと理系に強いと言われていた「リクナビ」が逆に1ポイント伸ばして、順位を逆転させている。3位には昨年に引き続き「楽天みん就」が入ったものの、4位には「ONE CAREER」10%、「就活会議」5%、「外資就活ドットコム」2%と、やはり新しく追加したサイトが上位に食い込んできた。

【図表1】年間を通して最も活用した就職サイト
新しくランクインしたサイトの主な評価は以下のとおり。

【ONE CAREER】
・面接内容、エントリーシートなど実際のものがわかるから(中堅私立大・文系)
・選考体験談が非常に役に立ったから(旧帝大クラス・文系)
・上位大学の先輩方のESがたくさんあり、また、選考フローも細かく書かれていたから(旧帝大クラス・理系)
・各業界の業界研究のポイントが載っていたから(その他国公立大・理系)

【外資就活ドットコム】
・高学歴層が揃っており、有益な情報にあふれていたと感じるから(早慶クラス・文系)
・面接の質問内容など情報がたくさんあったから(旧帝大クラス・文系)
・選考体験記が充実していたから(旧帝大クラス・理系)
・コミュニティもあり、就活生からの情報が集まりやすかったから(上位国公立大・理系)

【就活会議】
・就活速報や具体的なフローなどが載っているから(上位私立大・文系)
・実際に選考を受けた学生のコメントや、働いているor退社した人から見た企業の姿が見られるから(中堅私立大・文系)
・体験談や面接内容について詳細に記入されていた(旧帝大クラス・理系)
・内定者のエントリーシートを閲覧し参考にしていたため(上位国公立大・理系)

通過したエントリーシートや詳細な選考内容などが共通している。目当ての企業が決まっている場合、エントリー自体は各企業のサイトからもでき、それよりもいかにその企業の選考を通過するかのノウハウやヒントがある方が、利用価値が高いということのようだ。比較的、上位校のユーザーが多い点も共通している。

重視するのは、「仕事内容」の次は「待遇」

応募先企業を決める際に重視する項目を聞いたところ、文系・理系ともにトップは「仕事内容」で、文系59%、理系56%と5割を超えている。ここは当然と言えば当然であるが、驚くべきは2位と3位である。文系・理系ともに2位「給与・待遇」(文系52%、理系56%:1位とはコンマ以下の差)、3位「福利厚生」(文系50%、理系50%)と順位は同じで、これらの項目だけが5割を超えている。文系では、4位にも「休日・休暇・残業」(46%)と待遇項目が続き、5位にようやく「社員の人柄・対応」(45%)、6位「社風・企業文化」(44%)が続く。理系では、4位に「安定性」(42%)が来た後、5位にはやはり「休日・休暇・残業」(40%)がランクインし、「業種」(39%)はその次である。学生のホンネは、「待遇」にあることが伺われる。

【図表2】応募先企業を決める際に重視する項目(文系)
【図表3】応募先企業を決める際に重視する項目(理系)

転勤の有無が志望度に影響しない学生は3割程度

転勤の有無が志望度に影響を与えるかを聞いたところ、「転勤は志望度に影響しない」とした学生は、文系で28%、理系で33%と3割程度にとどまった。残りの学生は、転勤の有無が何らか影響を与えるとしている。その中で最も多かったのは、「転勤がないと志望度が上がった」とする学生で、文系・理系ともに31%に上る。外資系金融大手のAIG損害保険が、総合職も含めて意にそぐわない全国転勤制度を廃止するとしたが、採用に与えるインパクトは大きそうである。若いうちは転勤を厭わず、いろいろな土地で生活できる楽しみも大きいものではあるが、ある程度年齢を重ね、家庭を持ち、マイホームを購入し、子どもも成長してくると、簡単には引っ越しもできなくなり、単身赴任を余儀なくされるようになる。そのうち親の介護問題も考えざるを得なくなる。他の企業も、頻繁な転勤や異動が果たして必要なのかどうか、再度見直してみることを迫られそうである。

【図表4】転勤の志望度への影響

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HRプロとは

【調査概要】

調査名称:【HR総研】「2020年卒学生 就職活動動向調査」
調査主体:HR総研(ProFuture株式会社)
調査協力:「楽天みん就」
調査対象:2020年卒の大学生・大学院生
調査方法:webアンケート
調査期間:2019年6月12日〜6月25日
有効回答:1,750名(文系:1,098名,理系:652名)

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