HR総研:「2019年&2020年新卒採用動向調査」結果報告 vol.2経団連の指針の廃止で「通年採用」は広がるのか

前回に引き続き、HR総研が3月18〜27日にかけて、企業の採用担当者を対象に実施した「2019年&2020年新卒採用動向調査」の結果をもとに、2020年卒採用の状況と合わせて、2021年卒採用に向けてのインターンシップの予定について報告する。

大企業の3分の2が早期イベントに参加

年々早期化する採用スケジュールの中で、3月1日の採用広報解禁日に合わせてオープンする就職ナビや、それ以降に開催される就職ナビ主催の合同企業説明会や、大学キャリアセンター主催の学内企業説明会からでは遅すぎるという考え方が浸透している。インターンシップが隆盛を極めているのもその証であるが、2月までに開催されるインターンシップ説明会や業界説明会の規模が年々大きくなっていることも、それを物語っている。2月までに開催されるこれらのイベントに参加したかどうかを聞いたところ、中小企業は32%にとどまるものの、中堅企業では53%と過半数を占め、大企業では65%とほぼ3分の2の割合に達している。中でも非メーカーの大企業では73%と最も高くなっている。
参加回数を見ると、大企業では「1回」〜「3回」が相対的に多いものの、中には「10回以上」という企業もある。特に、メーカーの大企業は「10回以上」が20%と突出して多くなっている。

3割近くがダイレクトソーシングを実施

次に、年々導入企業が増えているダイレクトソーシングの実施状況を聞いてみたところ、こちらは企業規模による差異はほとんどなく、全体では27%の企業が「実施している」と回答している。ただし、メーカー、非メーカーに区分して比較してみると、非メーカーのほうの実施率が高く、中でも大企業では41%に達している。

リファラル採用はまだ半数に満たず

では、どんなダイレクトソーシングが実施されているのだろうか。ダイレクトソーシングを実施している企業に対して選択肢を挙げて回答してもらったところ、最も多かったのは「逆求人サイトの活用」で、全体で69%、中でも中堅企業では89%に達している。次いで多かったのが「社員からの紹介(リファラル採用)」で、全体では44%の企業が実施している。こちらは企業規模による差異はほとんどない。対象年齢幅が広いキャリア採用では「リファラル採用」という言葉をよく聞くが、新卒採用となると就活期の大学生の知り合いがいる社員だけが対象となり、利用企業はまだ半数に達していない。ただ、ミスマッチ防止の観点からも、マスの採用方法から個別の採用方法へ転換する機運が高まっており、今後は新卒採用領域においてもリファラル採用が広がっていくものと思われる。

大企業の2割が親対策を実施

次に、「親対策」について取り上げる。近年、就職活動への親の関与度は年々高まりを見せており、入学年次から新入生の親を対象としたキャリアセンター主催の就職ガイダンスを開催する大学も増えている。いまの大学生の親の中には、バブル期に就職活動を経験した人も多いため、当時とでは就職を取り巻く環境がまったく異なっていることを早くから理解してもらうとともに、就活へのサポートを依頼する内容になっているようである。
また、内定辞退の理由として、「親の反対」を挙げる学生が目につくようになっていることから、企業の中には学生本人だけでなく、その親を対象とした施策を実施する企業がある。2020年卒採用での実施状況を聞いたところ、全体では14%の企業が「実施している」と回答しているが、企業規模別で見てみると、中堅企業の10%、中小企業の14%に対して、大企業では19%と最も多くなっている。親対策というと、知名度の低い中小企業が熱心に実施しているイメージがあるかと思うが、実際には大企業の実施率のほうが高くなっている。
具体的な施策内容としては、「挨拶状や会社案内・社内報の送付」という企業が多くなっているが、中には「投資家向けガイドブック」や「新聞の特集」「手書きの手紙」「自社製品」「年末に蕎麦」という企業もある。また、中小企業の中には「親の反対があったら社長が挨拶に伺う」「内定承諾書に親のサインをもらう」という企業もあった。内定辞退対策としてだけでなく、入社式に親を招待するなど、入社後も親対策を実施するケースもあるようだ。

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HRプロとは

【調査概要】

アンケート名称:2019年&2020年新卒採用動向調査
調査主体:HR総研(ProFuture株式会社)
調査期間:2019年3月18日〜2019年3月27日
調査方法:WEBアンケート
調査対象:上場及び未上場企業の採用担当者
有効回答:165社

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