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禁止から容認、推進へ!副業・兼業に関するガイドライン制定へ

HRプロ編集部
2018/02/02

2017年12月、政府が進める「働き方改革」に関する検討会の報告書が発表された。その中で、柔軟な働き方を可能にするテレワークを適正に実施するためのガイドラインに加え、副業・兼業に関するガイドライン案が示されている。
副業に関する政府の意見が、2016年12月に「原則禁止」から「原則容認」に転換したが、2018年はさらに「推進」の方向へと動いていくようだ。

副業・兼業のメリットとデメリット

「副業・兼業の促進に関するガイドライン(案)」の中では、副業・兼業における労働者と企業それぞれのメリットと留意点が示されている。
まず労働者に関しては、離職せずとも別の仕事での就業が可能になることで、所得が増加することに加え、スキルや経験を得て主体的にキャリアを形成できること、自分のやりたいことに挑戦でき自己実現を追求できることなどがメリットに挙げられている。また、将来起業や転職を考えている人にとっては、よりリスクの小さい形で準備や試行ができる、ともされている。

一方で、就業時間が長くなったり、所定労働時間が短い業務を複数行う場合に雇用保険が適用されなかったりする可能性が指摘され、労働者自身が就業時間や健康、リスク管理を行う必要性があるとしている。また、職務専念義務、秘密保持義務、競業避止義務を双方が意識して確保していく重要性についても触れられている。

企業にとっても、労働者が本業以外で知識やスキルを獲得することはメリットになると考えられている。自律性や自主性が促されたり、社外から新たな知識・情報や人脈を入れることで事業機会の拡大に繋げられたりするという効果が期待されているようだ。

労働時間の管理や社会保険の制度改革を進められるかが鍵

副業・兼業を推進していくにあたっては、「原則禁止」としていた現行制度のままでは、当然問題点が出てくる。
例えば、副業や兼業する仕事に自営業やフリーランスなど雇用関係のない働き方を選択する人も多いが、現行制度では労働基準法の労働時間通算規定が適用されるのは、本業・副業ともに雇用関係にある働き方の場合のみである。
また、雇用保険や社会保険の適用についても、現行では事業所ごとの要件となっている。複数雇用関係に基づき複数の事業所で勤務していても労働時間等を合算しては見られないため、保険が適用されない可能性があるのだ。
今後、副業・兼業を推進する上では、現状を踏まえた制度改定が求められる。

副業・兼業を認めるかが人材確保の必要条件に?!

このように、政府によって推進の方向へと動き始めた副業・兼業だが、長い間「原則禁止」とされていた背景もあり、現状では企業の85.3%が副業・兼業を認めていない。(「平成26年度兼業・副業に係る取組み実態調査事業」平成26年度中小企業庁委託事業) しかし、近年の裁判例では、勤務時間以外の時間をどのように過ごすかは基本的に労働者の自由であり、企業秘密が漏洩するなど経営秩序が乱されたり競業にあたったりするなどの場合を除いて、副業・兼業は原則許されなければならないと考えられている傾向にある。

また、副業・兼業を認めるにあたっての懸念事項として、6割以上の企業が「本業がおろそかになること」を挙げているが、労働力不足が深刻化する時代の流れの中では、副業・兼業を認めることが優秀な人材の確保・流出の防止に繋がることも把握しておく必要がある。

20代若手に特化した人材紹介事業を運営する株式会社UZUZ(ウズウズ)が、20代の第二新卒・既卒・フリーターとして就職活動中の男女を対象に実施した「働き方改革に関する調査」によると、実に男性の約9割、女性の7割が、「働き方改革の推進の有無は、就職活動の企業選びにおいて影響する」と回答しており、その具体的な制度として、在宅ワークや残業規制、フレックス制度、そして「兼業・副業」などが挙げられているのだ。
また、「過去に勤めていた会社で、こうした働き方改革が実現していれば退職しなかった」とする声も約4割あり、兼業・副業を含め従業員の多様な働き方の機会を与えることは、人材を確保するためにもはや軽視できない条件となっている。

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