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「未払残業代請求」における背景と対策

HRプロ編集部
2017/09/08

「未払残業代請求に関する無料相談なら、〇〇法律事務所へ!」
上記は、ラジオから流れてくるCMだ。ブラック企業大賞なるものも毎年発表されているように、長時間労働に対する監視・監督の目は厳しい。にもかかわらず労務管理がずさんであったり、認識不足もしくは無知・不十分等、対応が遅れていることによって未払残業代を請求されたり、請求されるリスクを負っている企業が多いのではないか。

「未払残業代請求」における発生の背景とは

そもそも、この「未払残業代請求」は、下記3つの要素が複雑に絡み合って発生しているのではないかと思う。それぞれを検討したい。

●感情
未払残業代請求自体は、会社と従業員側との感情のもつれがきっかけで始まるのではないかと思う。
例えば、下記のような感情的不満がある。
(1)嫉妬:同僚と比較し評価や賃金等の不公平
(2)不安:将来への金銭不安・健康不安
(3)劣等感:友人知人との経済格差
この感情は本人に限らず、いつも帰りが遅いのに給料が上がらないと不満を募らせている配偶者など、周囲の感情も影響することがある。

●情報
スマートフォンの浸透により、労働基準法・労働安全衛生法等の法律、さらには労務管理に関する世の中の流れ等、誰でもいつでも簡単に知ることができるようになった。また、実際にこれらの情報が溢れている。
さらには法律に詳しい友人知人、コンプライアンスに厳しい大手企業勤務の友人知人、過去の同僚、配偶者や親等、情報源は無限だ。

●労務管理
いわゆる固定残業制の導入、変形労働時間制の採用、休憩時間の確保やノー残業デー等は、未払残業代請求をされた時のリスクヘッジとして実施しているケースも多いのではないか。例えば、拘束時間が長いとされる飲食業等のサービス業においては、未払残業代が全くない状態にすることは容易ではないが、無策のままというわけにはいかない。

感情のもつれは日々のコミュニケーションで改善を

上記のうち、[情報]について企業がどうこうすることは不可能だろう。むしろ増える一方だ。 最後の[労務管理]については企業実態に合った対策を講じるのは当然だが、実は[感情]のもつれから発生することが一番多いのではないか。
感情のささいなもつれから大きな問題に発展することは多い。いつも沈んだような表情で仕事をしている従業員はいないか、周囲に不平不満を言っている従業員はいないか、上司のちょっとした気遣いで防げることも多い。例えば、朝の挨拶を上司からする、ランチに誘う等コミュニケーションを積極的に図ってはいかがだろうか。特に最近の若者はそういったことを嫌う傾向があるようだが、恐れるべきではない。
実はそのようなちょっとしたコミュニケーションが働きやすい職場環境の形成に資することになり、効率的に仕事ができ、残業も減る。即効性はないかもしれないが、結果的に未払残業代請求というリスクも減らせるのではないか。


社会保険労務士たきもと事務所

代表 瀧本 旭

プロフィール

HRプロ編集部

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