アデコグループは、新型コロナウイルス感染症拡大が働き方に与えるとされる短期的および長期的影響に関する調査報告書を2020年7月1日に公開した。2020年5月に調査を実施し、日本、米国、英国、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、オーストラリアでオフィスワークに従事する18~60歳の各1,000人(合計8,000人)を対象とした。結果を受け、従業員やリーダー、経営者の働き方やスキルに対する見方に変化があったことが明らかとなった。
「オフィス勤務とテレワークの組み合わせ」、「成果を重視する働き方」を求める声が多数(アデコグループ調査)

従業員やリーダー、経営者の働き方やスキルに対する見方に変化

・オフィス勤務とテレワークの組み合わせが最適
新型コロナウイルスのパンデミックにより、経営者やビジネスパーソンの「働くことへの意識」はどのように変化しているのだろうか。まず、今後の働き方について尋ねると「オフィス勤務とテレワークの組み合わせが最適」と考えている回答者は74%におよんだ。

労働時間をオフィスとテレワークで半分ずつに分けるという働き方が、地域や性別などそれぞれの置かれた状況に関わらず、世界で共通して求められていることが明らかとなった。企業の経営層もこれに賛同しており、そのうちの77%が働き方の柔軟性が高まることにより、企業のメリットにもつながると回答した。

・「成果を重視する働き方」を望む声が多数
また、週40時間労働といった時間単位での働き方について疑問の声も挙がっているという。調査結果からは、労働者の69%が所定時間ベースよりも成果をベースとした働き方を望んでいることが明らかとなった。また、経営者の74%が、「1週間当たりの労働時間を見直すべき」という考えを支持していることがわかった。

・経営者やリーダーに求められる「EQ」
新型コロナウイルスのパンデミックによって、経営者やリーダーたちには心の知能指数とされる、「EQ」の特性が必要であると明らかになった。調査では、28%の回答者が「パンデミックによりメンタルヘルスが悪化」と回答。

一方で、「部下のメンタルヘルスケアができる能力を上司が持っている」との回答は全体の10%にとどまり、現在の経営者・リーダーには、部下のメンタルヘルスの安定を支援するスキルが不足しているといえるだろう。

しかしながら、この危機における雇用主の対応に対して、「自分が期待する水準を満たした、またはそれを超えた」との回答は88%におよび、雇用主が従業員を支援してきたことが評価されている。従業員の雇用主に対する信頼感だけでなく、期待感も高まっているようだ。

・幅広いスキル開発を重要視
さらに、回答者が共通して「スキルアップ」を求めていることも明らかとなった。調査では、「ロックダウン中にデジタルスキルが向上した」との回答が60%、「パンデミック後の時代においてデジタルスキルのさらなる向上」を求める回答者は69%にのぼったという。また、「遠隔での部下の管理」や「ソフトスキル」、「創造的思考」といった幅広いスキル開発の重要性を考えていることも判明したという。

パンデミックを受け、従業員やリーダーからはデジタルリテラシーや幅広いスキルを重視する声が多数見られた。ニューノーマル時代の企業においては、柔軟な働き方の構築や高いEQを持つリーダーの育成、スキルの再教育などが新たな組織運営を成功させるための鍵となりそうだ。

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