アドビ株式会社は2021年6月3日、「業務のデジタル化と会社への満足度」に関する調査結果を発表した。調査期間は2021年4月21日~23日で、2020年4月に新卒入社したビジネスパーソン500名から回答を得た。これにより、企業のデジタル化が、新入社員の満足度や採用に与えている影響などが明らかとなった。
DXと会社満足度・採用への関心度は比例する? 「企業のデジタル化」と「新入社員の本音」の関係性とは

6割が自社での業務のデジタル化が「進んでいない」と回答

テレワークの浸透などで、業務デジタル化の重要性がますます高まっているが、新入社員の満足度にも影響を及ぼすのだろうか。

はじめに、「社内のデジタル化の進み具合」を尋ねた。すると、「とても進んでいる」が9.8%、「どちらかと言えば進んでいる方だと思う」が29.6%に。残りの60.6%は、「どちらかと言えば進んでいない」または「全く進んでいない」だった。企業によって、デジタル化の進行具合には差があるようだ。
社内での業務デジタル化の進み具合

「入社手続きのオンライン化」を実施しているのは約3割に

続いて、雇用契約書のやり取りなど「入社手続きの方法」を尋ねた。すると、「オンラインで行った」との回答は全体の31.6%(すべてオンラインで行った:7%、一部オンラインで行った:24.6%)に留まった。多くの企業では、未だに紙やハンコなどを利用し、従来の方法で行っていることが判明した。
入社手続きのオンライン化移行状況
また、「今後、再度就職活動をするなら、企業のデジタル化への取り組み状況は企業選定基準としてどれくらい重要か」と尋ねると、「とても重要」が22.2%となった。「どちらかというと重要」の48.6%と合わせると、70.8%が“企業選定でデジタル化の進行状況が重要”だと感じていることがわかった。
企業選定基準における、業務デジタル化の重要度

「デジタル化が進んでいる」ほど会社への満足度も高く。テレワーク頻度にも比例

さらに「勤務する会社の環境への満足度」を、「自社のデジタル化の状況」の結果と合わせクロス集計した。その結果、「業務のデジタル化がとても進んでいる」と回答した人は、会社環境に対しても「とても満足している」が最も多く、49%に。対して「業務のデジタル化が全く進んでいない」と回答した人は、「とても満足」が6.9%に留まり、大差がついた。このように、「企業のデジタル化への取り組み度合い」と「会社への満足度」は比例関係にあることがわかった。
「会社への満足度」と「デジタル化の取り組み度合い」との関係
同じように、「テレワークの実施頻度」と「会社環境の満足度」の関連性を、クロス集計で調べた。すると、「テレワークを毎日実施している」とした回答者は、会社環境に対しても満足している人が多く、合計で90.7%に(とても満足:37.2%、どちらかと言うと満足:53.5%)。また、「週に1回以上実施している」という回答者でも、「とても満足」が18.9%、「どちらかと言うと満足」が61.3%で、合わせて8割を超える結果となり、継続的なテレワークを実施していない回答者に比べ、満足度が高い傾向にあることがうかがえる。
「テレワークの実施頻度」と「満足度」の関係性
デジタル化によって「業務効率化」や「働き方の多様化」を推進することで、従業員満足度や採用応募者の関心度を向上させることができるようだ。社員に選ばれる企業になるためには、デジタル化への早期対応が欠かせないだろう。

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