「自律的な学び」を継続させるために必要な要素とは。“学びの機会”を持つビジネスパーソンに対する調査をもとに探る

株式会社リクルートマネジメントソリューションズ は2021年4月28日、「会社員の自律的な学びに関する実態調査」の結果を発表した。調査期間は2020年11月27日〜29日で、20〜50代の「1年以上学びを継続している」会社員489名から回答を得た。なお、回答者は従業員規模1,000名以上の会社勤務で、大卒・大学院卒を対象としている。この調査から、「興味を持ち、取り組んでいる学びの内容」や「自律的な学びを継続するための方法」などが明らかとなった。

人気はスポーツや語学。1年以上継続して取り組んでいる学びの内容とは

個人に「自律的な学び」が求められるようになったいま、継続的に学び続けるためには、 何が必要なのだろうか。

はじめに、「1年以上継続的に、興味をもって取り組み、上達したり詳しくなったりしていると感じていること(学習対象、趣味、活動など)」があると答えた人に、その中で最も熱心に取り組んでいる具体的な内容を尋ねた。すると、「語学/仕事系」分野が42.7%、「生活/文化系」分野が56%に。領域を小分類でみると、多い順に「スポーツ・健康」(33.1%)、「語学」(21.7%)、「ビジネス知識・スキル」(16.2%)などとなった。

また、自由記述では、「英語学習」、「ランニング」、「ジム」などの回答が比較的多く集まった。それぞれの仕事や生活環境に応じ、多岐にわたるテーマについて学びを継続していることがわかった。
興味を持ち取り組んでいる学びの領域

「学びの頻度」や「継続期間」は領域ごとに違いも

続いて、先述の回答者に、「学びの頻度」について尋ねた。すると、「週4日以上」が27%、「週に2〜3日」が32.7%、「週に1回」が19.2%となった。頻度は学びの領域ごとに傾向が異なり、特に高頻度だったのは「語学」、「金融・投資」の2項目で、比較的少ないのが「IT・情報処理」、「文化・芸術」だった。
会社員の自律的な学びの頻度
同様に、「学びの継続期間」について尋ねると、「1〜3年」が41.9%で最多となった。以下、「5年以上」が38.7%、「3〜5年」が19.4%となった。特に継続期間が長い傾向にあったのは、「文化・芸術」と「スポーツ・健康」の2領域で、継続期間5年以上が半数以上を占める結果に。一方、「ビジネス知識・スキル」、「IT・情報処理」、「金融・投資」では、継続期間1〜3年が最も多くなった。
会社員の自律的な学びの期間

自律的な学びを継続させる有効な方法は、「興味・関心」のある領域からの選択か

一般的に、自律的な学習を促す方法(項目)は、「目標・見通しを持つ(プランニング)」、「行動・認知を自己管理する(コントロール)」、「振り返り・調整を行う(モニタリング)」、「仲間・指導者との関係性を構築する(リレーションシップ)」の4つに分類される。「学びが継続したとき」と「継続しなかったとき」で、各項目をどの程度行っていたかを尋ねた。「行っていた頻度」を6段階で回答してもらい、その結果をまとめている(実施頻度が高いほど数値が高くなる)。

全体的な傾向として、「学びが継続したとき」は、「継続しなかったとき」よりすべての項目でおいて高い結果を示しており、4つの項目 が継続のポイントであることがわかった。

また、「継続したとき」と「しなかったとき」で、特に 大きな差があったのは「すでに興味や知識がある領域である(「プランニング」に分類)」、「自分がより興味を持てる領域に深く取り組む(「コントロール」に分類)」、「やる気が薄れたときも、自分で気持ちをコントロールする(「コントロール」に分類)」の3つだった。このことから、取り組む領域に迷ったときは、「すでにある程度の興味や知識のある領域」の中から、さらに深めたいものを決めて取り組むことが有効であることがわかった。
自律的な学びを継続するための方法

継続させるコツに「学びで得られる成果」や「仲間」などの声も

最後に、「興味をもったことを、継続的に学んだり取り組んだりするために大事だと考えるコツや工夫」を、自由回答で尋ねた。その結果、「学ぶことにより何を得られるのか明確にする」や、「興味を持ったことを話せる相手、一緒に行える 仲間をつくる」など、前述の4つの項目に該当する具体的な工夫が見られた。
自律的な学びを継続するための持論
個人が新たな学びによって視野を広げていくことは、今後ますます盛んになっていくと思われる。興味のある分野で学びを継続し、その過程や結果で得たものをそれぞれのキャリアに結びつけることができれば、企業と個人両方にとってメリットになるだろう。