「新卒採用のニューノーマル」とは? 企業が学生に求めるスキルに変化あり、背景には新型コロナウイルスの影響も

アドビ株式会社は2020年7月29日、「新卒採用で企業が重視するスキル」の調査結果を発表した。調査期間は2020年6月19〜22日で、国内所在企業の人事担当者500名から回答を得た。2018年に実施した調査に続き2回目となる本調査では、新卒採用における「学生の創造的問題解決能力」の重要度などが判明した。

8割以上が新型コロナ拡大で「採用に影響あり」。就職人気企業の約6割が採用減予定

「創造的問題解決」とは、創造性に富む革新的な方法で、問題や課題に取り組む手法を指す。アドビでは、2018年より「課題発見能力」、「課題解決方法の発想力や着想力」、「情報分析能力」、「デジタルリテラシー(ITツールを使いこなせる能力)」、「クリエイティビティや創造性」、「プレゼンテーションスキル」の6つを、「創造的問題解決能力」の具体的要素として調査を実施している。本調査では新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、企業における新卒採用の状況や、学生に求めるスキルの変化を調査した。

まず「新卒採用におけるコロナウイルスの影響の有無」を聞くと、人事担当者の81.2%が「影響を与えている」と回答。実際に「新卒採用予定者数の変化」を聞くと、「今後採用を減らす予定」と回答した企業は全体の48.2%と約半数という結果に。就職人気企業だけで見ると、58.6%にのぼることがわかった。

7割の人気企業で「オンライン採用」をすでに活用。全体でも半数以上が導入済み

次に、採用選考方法として利用が広がる「オンライン採用」の活用状況を聞いた。その結果、全体の59.6%、就職人気企業では73.7%が「すでに実施」と回答。「今後も利用していくか」の質問では、全体の91.2%が今後も活用する予定だと回答した。

最も重視するスキルは「課題解決方法の発想力・着想力」

また、新卒採用において「特に重要視するスキル」を2018年の調査結果と比較すると、最も多い回答「課題解決方法の発想力/着想力」の81.6%だった。2018年と同様の結果となり、課題解決に向けた能力を重要視していることがわかる。
また「以前より重要度が増したと感じるスキル」を問うと、「デジタルリテラシー(ITを使いこなせる能力)」との回答が2018年の24.6%から31.2%と6.6%増加。就職人気企業の結果では、これに加えて「クリエイティビティや創造性」が25.6%から40.1%となり、14.5%も増加しているという結果だった。

就職人気企業の8割以上で「専門部署以外もクリエイティブ系ITツールのスキルが必要」と回答

次に、さまざまな部署でクリエイティブツールの活用が進む中、デザインなどの専門部署以外でも「クリエイティブ系のITツールを使いこなせる能力が必要か」を聞いた。すると全体の70.6%が「必要」と回答。また、就職人気企業では85.5%が「必要」と回答するなど、必要性の高さが伺える結果となった。

さらに具体的な活用シーンを聞くと、「動画の作成やプレゼン資料の作成時」という回答が最も多く、次いで「リモート営業が増加し、動画を作成してわかりやすく伝える工夫が必要」、「人事研修でオンライン動画が必要」、「社内外の説得力のある企画提案やプレゼンに必要」などの声があがった。
働き方改革や新型コロナウイルス感染症拡大により、オンラインを中心としたやり取りが増えるなど企業活動が変化する中、企業が学生に求めるスキルにも変化が見られる。採用活動においては、必要となるスキルを学生と事前共有するなどの工夫も求められそうだ。

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HRプロ編集部

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