政府が進める働き方改革の柱のひとつとして、雇用形態の違いによる不合理な待遇の格差をなくすことを目指す「同一労働同一賃金」がある。その規定を盛り込んだ「改正労働者派遣法」が2020年4月から施行される。そこで、厚生労働省は2019年12月、同法律に関する公的機関からの質問事項を発表した。法改正を目前に、さまざまな質問に対する回答を公にすることで、混乱なく法改正に備えるよう促している。

「改正労働者派遣法」に関する13の質問とその回答

2020年4月より施行される、正規雇用者と非正規雇用者との待遇差改善を目的とした「改正労働者派遣法」。これにより、労働者の賃金の格差の是正はもちろん、賃金の決め方や、派遣労働者に対して公正な待遇を知らせるなど、派遣元と派遣先はさまざまな対応が求められる。

今回、厚生労働省は、公的機関から寄せられた質問の中から「待遇決定方式の選択」、「比較対象労働者」、「派遣料金の配慮義務」、「労使協定方式」、「福利厚生施設」などの項目について回答している。

「待遇決定方式の選択」については、入札時に、派遣先が派遣先均等・均衡方式か労使協定方式のいずれかを一方的に限定することがないように求めている。また、「比較対象労働者」については、非常勤職員を比較対象労働者として対象情報を提供することへの注意点などが回答されている。

「労使協定方式」を採用している派遣元に関しては、職種や能力、経験調整指数、そして地域指数について、入札説明会で具体的な業務内容や責任の程度、就業場所などを示すことが望ましいとした。

今回公表された13の質問事項と回答内容は、公的機関に関するものとしているが、民間の企業にも参考になる内容となっている。派遣労働者と企業の間で思いがけぬトラブルが起こらないように、人事担当者は改正派遣法が施行される前に詳細内容について把握しておく必要があるだろう。自社でどのようなことに気を付けておかなければならないのかを洗い出し、事前に対処しておくことが肝要だ。