タレントマネジメント/e - ラーニング

タレントマネジメントの実効性を高めるソフトの部分を支援

顧客の課題と状況に応じた自由度の高いソリューション

株式会社セルム

株式会社セルム

組織・人材開発のプロフェッショナルファームとして、従業員数3000名以上の優良・大手企業を顧客に、コンサルティング・研修などを通じた人材開発を行う株式会社セルムは、顧客の固有の状況や課題に応じたソリューションを企画・実施して、大きな信頼を得ている。

同社は、パッケージ化されたプログラムや社員コンサルタント、講師を抱えない。最初から提案するソリューションが決まっていては、顧客それぞれの課題から出発する、本当の”課題解決のパートナー”にはなれないからだという。対応ジャンル・方法論を限定せずに顧客の課題に対応する。それを支えているのが1000名を超える一流の外部コンサルタントのネットワークだ。

同社では、近年高まるタレントマネジメントのニーズに対応するために、新たな人材開発のあり方を提案している。

タレントマネジメントの必要性と課題

同社ではタレントマネジメントが必要とされる理由について、次の3つを挙げている。

一つ目は、海外拠点の設立やM&Aを行ったために社員の多様化が一挙に進み、働く地域も広範囲になる中で、攻めの経営戦略を実行する人材を確保する必要があること。二つ目は、海外ではすでにタレントマネジメントが広く普及しているため、海外の企業とM&Aをする際に、タレントマネジメントの仕組みを持っていないとM&A先の企業をモチベーションダウンさせてしまう。つまり世界標準の仕組みに合わせる必要があるということ。そして三つ目は、社員を活かす機会を広く公平に作り、社員と会社との信頼関係を築くためだ。

特に日本企業は上司が部下を育てること、現場・職場で人を育てることが美徳とされていて、これが日本企業の強さの源泉でもある。しかし海外拠点や買収先も含めたタレント人材を会社が包括的にマネジメントしようとすると、この美徳が弱点になりかねない。職場に人材が隠されてしまうからである。そのため社員本人にとってみれば、会社は成長、拡大していても、自分にチャンスが巡ってくるという実感が乏しい。社員と会社の信頼関係を再構築するためにも、会社主導のタレントマネジメントの仕組み構築が必要不可欠である。

一方、タレントマネジメントを進めるうえで障害として挙げられるのは、「そんな大がかりなことに今取り組めない」という”業務への尻込み”や、「どうやって実現するのか」という”方法論が見えないことへの不安"、そして”人間関係やしがらみ”だろう。

ITツールの導入とソフトの部分の支援の両方が必要

そんな課題を乗り越えて一気に進めるためには、やはりITツール(タレントマネジメント・システム)が必要になる。誰がどこにいて、どんな経験や志向性を持っているのか。それが瞬時に把握でき、しかも気軽に使えてコミュニケーションも取りやすい——そんなインターフェイスを持ったITが欠かせない。

同時にタレントマネジメント・システムに集める情報は、タレントのポテンシャルまでも見極められるものでなければならない。例えば管理職になる30代後半〜40代まで、会社がその人材をタレントとして認識する仕組みがないことや、また自社が必要とするタレントの特定や人材像(能力・経験・実績)がうまく定義できていないことは、システム導入以前に解決すべき課題である。そこがクリアになっていないと、どんなに優れたシステムを導入しても、オーバースペックになり、効果的な運用はできないだろう。

つまりタレントマネジメントを実効あるものにするためには、ITだけがあればいいわけではないのだ。

このタレント情報を収集するという点において、研修とタレントマネジメント・システムはお互いに機能を補完し合えると考えている。具体的な方法として、例えば同社では次のようなソリューションを提供できる。

人材の発掘の場として、”研修”の場を利用する

研修は人材開発の場だが、同時に参加した人材の個々の志向や能力がさらけ出される場でもある。この研修の場を、人材の見極めの場として設計・実施することができる。例えば、”個人ワーク”や”個人発表””個人面談”を組み込めば、より参加者個人の情報が得られ、また行動や発言から、その人材の人柄や価値観といった、得難い情報を知ることもできる。

そして職場から離れたところで発揮されるリアルな情報を基にレポートを作成し、それをタレントマネジメント・システムの中にインプットして整理することで、タレントマネジメント・システムはより強力なツールとなる。

”研修”でのアウトプットをタレントマネジメント・システムに保管

研修では様々なアプトプットを作成することが多い。これを活用しない手はない。事前課題のレポートや演習で作成した戦略構想プラン、コミットメント目標などのアウトプットをタレントマネジメント・システムに蓄積することで、より強力なツールとなる。

研修は人事がコントロールできる場であるため、人事主導で企画・実施ができるというメリットもある。特に次世代幹部候補の選抜研修では、参加する本人にも、ここで自分が見極められる、という自覚を持たせるべきだ。セルムは、この研修でのアウトプットをタレントマネジメント・システムに活かす業務を請け負うことができる。

タフな業務にアサインされた人材を支える戦略メンタリング

人材を選抜しタフで重要な業務にアサインした後、当人が孤独に戦うだけでは成功率が落ちてしまう。フォローが必要だ。これまでの実績から特にアサイン直後の半年間に実施するのが有効だという。セルムでは、複数の事業、多様な組織をマネジメントした経験を豊富に持つ、元プロ経営者を中心としたコンサルタントが、2〜3週間に1回程度のマンツーマンのメンタリングをする体制を整えている。

タフなミッションにアサインされる人材は、選び抜かれた人材だけに優秀であり、プライドもあるが、当人が納得できるだけの経験・実績を持ったコンサルタントを、セルムのコンサルタントネットワークから選定し、マッチングすることができる。

One Team——それがセルムの課題解決の秘訣

セルムでは1人あたり3〜4社しか担当顧客を持たない。それは各担当者が「顧客のことを深く理解する」ためだ。顧客の中でもまだモヤモヤとして形になっていない悩みのような状態からディスカッションパートナーとなり、整理し、顧客と同じチームになって課題を特定する。

そして顧客の思想にマッチし、その時々の課題ごとに最適なパートナーコンサルタントを探しだしてチームとなり、顧客企業に固有の状況にマッチするソリューションを企画し、実行する。顧客とセルム、パートナーコンサルタントが1つのチームになって動く。それが他と差別化されるセルムの課題解決の秘訣だろう。