採用革新の考え方 〜新卒採用のトレンドと今後の動向を踏まえて〜

採用フォーラム2020in大阪 講演録

採用の分野で大きな変革が起きていると言われる昨今。具体的にはどのような変革が起きているのか、そしてそのトレンドとは? 今後の動向も踏まえ、採用学の第一人者である神戸大学大学院経営学研究科 准教授 服部泰宏氏に最新の研究成果や知見をお話しいただいた。

講師

  • 服部

    服部 泰宏氏

    神戸大学 大学院経営学研究科 准教授

    神戸大学大学院経営学研究科准教授。神奈川県生まれ。国立大学法人滋賀大学専任講師、同准教授、国立大学法人横浜国立大学准教授を経て、2018年4月より現職。日本企業における組織と個人の関わりあいや、ビジネスパーソンの学びと知識の普及に 関する研究、人材の採用や評価、育成に関する研究に従事。2010年に第26回組織学会高宮賞、 2014年に人材育成学会論文賞などを受賞。

採用の世界で今起こっていることとは?

採用が変わる、変わり始めているのは事実です。その「変革」の意味を、これから解説させていただきたいと思います。

私は最近、地方都市の企業の経営者とお話しさせていただく機会があるのですが、その際によく考えることがあります。それは、東京や大阪などの大都市に出た社会人の方々が地元に戻るためのインターフェイスとして「良い採用」が機能することがある、ということです。そのため、地方企業は個としてではなく、県や市町村といった地域単位の集合体として「採用のブランド力をいかに高め、地元に優秀な人材を招き入れるか」を真剣に考えています。採用が、企業にとって現実レベルでかなり大きな影響力・ポテンシャルを持った取り組みになりつつあるのです。今回はそういった話を各種データに基づいた具体例から考えてみましょう。

国内の採用、特に新卒採用の分野では、数年前から求職者の動きが多様化しています。中でも下図のような『@ナビサイトを使わずに就職活動を展開する層』、『Aナビサイトを使った一般的な活動をするが、就活の動き出しが早く、自分から積極的に動く層』などが増えているのが特徴です。もちろん『Bナビサイトを使った一般的な活動を周囲と同じようなタイミングで行う層』も、変わらずマジョリティとして存在しています。
@は、経歴が華やかで「良さ」が一目でわかる学生層です。大学に「就活サークル」なるものがあり、企業にダイレクトでつながっている学生もいるようです。Aも同様に「良さ」がわかりやすい学生層です。マジョリティのBは、時間と機会と手間をかければ「良さ」がわかるものの、一見すると@Aの学生よりも劣って見えてしまう学生層です。@Aの学生は、仲介者を経ずにダイレクトで企業と出会っているわけですから。私の教えている学生でも、50人中20〜30人が@Aに該当しています。これは比重として、かなり多いと言っていいのではないでしょうか。Bの学生が50〜60社にエントリーして2〜3社の内定をもらうのに対して、@Aの学生は個人差がありますが3分の1、5分の2など分母が少ない。それぞれに良し悪しがありますから、一概に@Aが良くてBはもう古いと言うつもりはありません。しかし、求職者の動きが多様化していることは間違いないのです。

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