チームで斬新なアイデアを生み出したい、もっとたくさんの意見が飛び交う職場を作りたいと願っている経営者、マネージャーの方々に聴いていただきたいセミナーです。iU情報経営イノベーション専門職大学と協働研究を進めている「妄想学」から、ユニークなアイデアを創造するためのスキルとスタンスと、組織のエンゲージメントを高め、創発が生まれるコミュニケーションの要点についてお伝えします。
・・・・・・・・・・・・
◆ 知識社会における重要資源は「アイデア」
VUCAの時代は未来の変化が予測できません。これからの世界では、新しいアイデアを
継続的に生み出し、次々と行動を起こしていける組織だけが高い競合優位性を獲得でき
ます。
スタンフォード大学のジェレミー・アトリー、ペリー・クレバーン氏はこの事実を「ア
イデアフロー」という新基準を軸に語っています。
アイデアフローとは、組織が一定の時間内で考えられるアイデアの数を指します。柔軟
なマインドセットを有した組織はアイデアフローが高く、無限にアイデアを量産するこ
とができます。
一方でアイデアフローが低い組織は、アイデアが枯渇し衰退します。
・・・・・・・・・・・・
◆ アイデア出しの鉄則「質より量」を支える心理的安全性
そもそもアイデア出しは質より量にこだわるのが鉄則です。アイデアを企画するプロ、
コピーライティングのプロなど、考えることを生業にしている方の多くは、圧倒的な量
の案を生み出すことが質を高めると口を揃えて語ります。
しかし組織の中では、あまり多くのアイデアが生まれません。個々人が「アイデアを出
すのは苦手」と思っているフシもありますが、大きな要因は心理的安全性の低さです。
・・・・・・・・・・・・
◆ 創造性は一部の天才だけに与えられた資質ではない
アイデアの発想力は、センスや才能によるものではありません。適切なスキルとスタン
スを身につければ、誰でも数限りないアイデアを生み出し続けることができます。
この点に関連して、アイデア共創ワークショップの実践事例を交えながら、「連想」→
「承認」→「相互作用」の重要性をご紹介します。
こうしたスタンスとスキルがメンバーの共通理解になれば、組織のアイデアフローは飛
躍的に高まります。
・・・・・・・・・・・・
◆ ブレストがうまく機能しない3つの理由
組織でブレストを試しても盛り上がらなかった、という経験をお持ちの方も多いかと思
います。実はブレストについては社会心理学の観点からたくさんの実験が行われている
のですが、「適切に扱わないと、一人で考えるほうがアイデアの質も量も高まる」と言
われていて、多くの方がこの事実を知りません。
アイデア出しを阻害する3つの効果を取り除かないと、ブレストは機能しないのです。
・・・・・・・・・・・・
◆ アイデアの「新結合」は「異質性」の中から生まれる
ですが、アイデア出しは「チーム戦」です。一人で考えることができるアイデアの幅に
は限界があります。
アイデアの幅を広げてくれるのが「異質性」です。異質なものどうしが掛け合わされた
時、アイデアはユニークに跳ねます。
世代間のギャップや価値観の相違が対立を引き起こし、チームとしてのパフォーマンス
が低下しているチームは世の中に山ほどありますが、実は「違い」はアイデア共創にお
いてはアドバンテージです。
同質性が高すぎるメンバーから、面白い新案は生まれません。
つまり違うのが問題なのではなく、違いを力に変えられていないのが問題なのです。
・・・・・・・・・・・・