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【LinkedIn調査】転職で最重要視する項目は 『給与』 〜下落し続ける実質賃金への不安を反映した結果か〜

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2015年05月20日

世界最大のビジネス特化型ソーシャル・ネットワークLinkedIn(リンクトイン)は、世界28ヶ国 LinkedIn登録会員20,931名以上(日本 675名)の有職者(以下、社会人)を対象に、2015年2月〜3月にかけて転職に関する意識調査を行いました。日本の調査結果は下記URLにて公開しています。

 「2015年日本タレントトレンドレポート」調査公開URL: https://lnkd.in/ttrjp2015

本調査では、転職活動を積極的に行っている人の割合(全体の2割)や、情報源(SNS、転職サイト、クチコミがそれぞれ35%)、転職を決定付ける要素などの調査結果をまとめています。

特に昨年から大きな変化があったのは転職を決める要素として「給与」を最重要視する社会人が前年比で2倍増となり、3位から1位に上昇した点です。昨年の調査は、消費税引き上げ前に実施され、重要視する項目の順位が、1位「やりがい」(35%)、2位「スキルを生かせる仕事」(30%)、3位「給与」(28%)だったのに対し、今年は1位「給与」(57%、2位「スキルを生かせる仕事」(53%)、3位「やりがい」(38%)となり、消費税引き上げによる物価上昇に伴っていない、実質賃金低下への不安を反映した結果が浮き彫りとなりました。

転職を決心させる理由として最重要視する項目トップ3」(LinkedIn 調査)

 上記のような意識の変化から、企業の採用担当者は候補者に対するアプローチをトレンドに合わせて調整していく必要があることがわかります。また雇用者は従業員に対し、満足度を向上させるために、調査や面談を通してヒアリングを行い、競争力のある報酬や福利厚生を提供していくことや、さらに活躍してもらう機会を創出していく取り組みがさらに必要となってきます。

LinkedInでは、今後もグローバルに調査を実施し、企業やプロフェッショナルの方に役立つ情報を提供していく予定です。

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西勝清

リンクトイン・ジャパン株式会社

タレントソーリューションズ  シニアエンタープライズリレーションシップマネージャー

西 勝清 (にし かつきよ)
大学卒業後、シスコシステムズにへ入社。セールス部門にて国内外企業のICTインフラ導入及び構築に携わり、企業のグローバル展開に貢献後、社長室戦略チームにてアジア太平洋地域における事業企画や戦略策定を経験。 LinkedIn Japanに入社し、営業企画を経験後、国内初のタレントソリューションズ部門エンタープライズエンゲージメントマネージャーに着任。国内のグローバル企業を対象にLinkedInのダイレクトソーシング導入から運用体制構築、採用ブランド戦略の策定支援をすると同時に、法人顧客向けイベントの企画運営や販促マーケティング業務にも従事している。 オランダ・エラスムス大学ロッテルダム経営大学院にてMBA取得。

(LinkedInプロフィール:https://www.linkedin.com/in/katsukiyonishi)

 

 

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