タレントマネジメント/e - ラーニング

人と組織のパフォーマンスを上げて収益を最大化

社長の実体験から生まれたベンチャー魂の”結晶”

サイダスのソリューションは、「人と組織のパフォーマンスを上げて収益を最大化する」ことを目的としたクラウドベースのタレントマネジメント・ソリューション「CYDAS.com」である。導入実績は、2015年2月時点で260社を超えた。国内におけるタレントマネジメント・システムの導入実績ではトップレベルを競っている。まさに急成長を遂げている「CYDAS.com」だが、その誕生の背景には、同社の松田晋社長の実体験がある。

かつてIT製品の営業マンだった松田氏は、自分の周りや顧客企業の状況をつぶさに見てきた中で、「人は組織のあり方や上司・仲間との関係が良くないとパフォーマンスを発揮できない。逆にそれが良好だとパフォーマンスを大いに発揮できる」ことに気づき、「そうしたパフォーマンスを可視化することで、さまざまな対策がとれるシステムを作れないか」と考えるようになったという。

そこで、同氏はそうしたシステムを追求すべく渡米し、さまざまな技術や製品を見て回ったが、日本の企業に適用できるものは見つからなかった。ならば「自ら作るしかない」と意を決し、仲間や投資家を募って独自のタレントマネジメント・システムの開発に取り組んだという。「CYDAS.com」はそうしたベンチャー魂の”結晶”なのである。

人材情報をきめ細かく分析して「人の育成・活用」に生かす

CYDAS.com エンパワーメントプラットフォーム

「CYDAS.com」は、人事支援や組織分析を行う「Performance Cloud」、目標管理や人事考課を行う「MBO Cloud」、パーソナルプラットフォームの「CYDAS mi」という3つのアプリケーションで構成されており、7つの特長がある。

まず1つ目は、「組織状況を可視化して改善箇所を見つけられる」ことだ。パフォーマンスが高い組織には必ず理由がある。組織分析機能を活用すれば、組織の相性や満足度、社員の能力やモチベーション、上司のリーダー性やマネジメントスタイルなど、さまざまな角度からパフォーマンスが高い組織の環境条件を見つけることができる。

2つ目は、「社員個々の能力に適した業務が見つかる」ことだ。社員個々の能力を生かしきれていない組織では、「能力以上の仕事を与えられてモチベーションが低下する人」「能力はあるのに仕事を与えられずモチベーションが低下する人」などの問題が多々見られる。「Performance Cloud」では、職務ごとのスキルレベルが測れる「HRポートフォリオ」から、社員の現状の能力を客観的に見ることができ、スキルレベルと業務レベルのマッチングが可能になる。

3つ目は、「社員個々の職務適性や上司と部下の相性分析を行える」ことだ。能力が高いと評価されて管理職になったら、成長が止まってしまったといったケースがある。業務能力と管理能力は異なるので、スペシャリストかゼネラリストかを見極めていくことが重要だ。そこで分析機能を利用すれば、職務適性が分かり、HRポートフォリオからスペシャリストに育てるべきか、ゼネラリストに育てるべきかの育成方針が明らかになる。また、相性分析機能を利用すれば、上司と部下の関係が一目で分かり、結果を出せる組織構成か否かを確認することができる。

4つ目は、「社員個々のストレス状況を把握できる」ことだ。同じように褒められたり怒られたりしても、ストレスの溜まり方は人によって異なる。ストレス分析機能により、社員個々のストレス状況を詳細に見ることができる。ストレスの有無だけでなく、ストレスを溜め込みやすいかどうかを表す「ストレス耐性」や、仕事への意欲を表す「勤労意欲」を併せて見ることで、接し方や業務配分を工夫することが可能となっている。

5つ目は、「社員個々が成長するための強化ポイントを見つけられる」ことだ。「潜在能力は高いはずなのに結果が出ない」「高い研修費用をかけているのにあまり成長がない」……こうした社員の伸び悩みに対し、パーソナルプラン機能によって社員一人一人の目標に合わせた育成プランを作成し、教育ポイントや推奨研修を明らかにして解消することができるとしている。

6つ目は、「育てるべき人材が見つかる」ことだ。「5年後の経営方針は決まっているが、根幹となる社員が決まっていない」といった場合、サクセッションプラン機能を利用すれば、会社の方針や条件に合わせた後継者候補を見つけ出し、さらに理想の後継者になるための育成プランも作成できるとしている。

7つ目は、「組織改編のシミュレーションが容易にできる」ことだ。人材・組織情報の分析機能によって、組織改編が容易にでき、関連グラフを作成して給与ランクやパフォーマンスなどのさまざまな構成をシミュレーションすることが可能となっている。

データ導入はサイダスが実施するからすぐに簡単に使える

データ導入はサイダスが実施するからすぐに簡単に使える

 「CYDAS.com」が260社もの企業に選ばれている理由は、サービス面でも2つのポイントがある。まず一つは、一般的にはユーザー側で行う人材情報の入力・整備作業をサイダスの専門スタッフが行うため、ユーザーは負担なくスピーディにサービスを利用できることだ。そしてもう一つは、クラウドサービスで提供されていることだ。費用も手間もなく常に最新の機能が提供され、機能強化などにおけるユーザー側の手間は一切不要。セキュリティが万全な環境で最新の機能を、いつでもどこでも利用することが可能となっている。

こうしたことから、サイダスの顧客企業は、ブランドのある有名ベンダーの製品と比較したうえで「CYDAS.com」を選んだケースが多いという。

日本発のタレントマネジメント・システムとしてグローバル市場に挑戦

「CYDAS.com」の普及に向けて大きな弾みになっているのが、クラウドサービスプロバイダー大手の米国セールスフォース・ドットコム(SFDC)との提携や、国内最大規模の総合人材育成企業である富士通ラーニングメディアとの業務提携だ。SFDCとの連携では営業情報や人事基本情報と連携して、タレントマネジメントを一層効果的に行えるようになる。富士通ラーニングメディアとの提携では、IT人材の育成や組織課題の解決に特化したサービスを提供している。

サイダスでは今後、こうした提携関係も生かしながら、「CYDAS.com」をグローバル市場へも積極的に展開していく構えだ。同社によると、「機能や操作性については、当初からグローバル展開を前提に開発している。すでに複数の国・地域で導入実績も上がってきており、日本発のタレントマネジメント・システムとして思い切ってチャレンジしていきたい」とのこと。今後の飛躍が大いに期待できそうである。