定量分析によって人事制度の課題を明確にする

私どもの会社は、人事と組織に特化したコンサルティングを行っております。今回は、定量分析に基づく合理的な人事制度設計についてお話します。
 市場の変化に応じて人事制度を変えないといけないとか、合併によって人事制度をまとめないといけないなど、人事制度の変更には、会社ごとにさまざまな事情があります。そのときに、あたりまえのことですが、会社の問題点を正確にとらえて、それを改善するための人事制度を考えていかなければいけないというのが基本です。
 会社は毎月、社員に給料を支払っていますからそれをベースにした膨大な人事データを持っています。それにも関わらず、その人事データをあまり役立てていない会社が多いように見受けます。現在のような大きな改革が必要とされるときには、人事データの定量分析が必須です。
よく、人事は人のことなので、数字では表せないと言われますが、気分や勘で人事制度を作り直そうとしてもうまくはいきません。会社の経営計画をきちんと進めていくには、まず、必要な人数がそろっていなければいけません。少なすぎては仕事がこなせないし、多すぎてもだめです。人数が適正だとすれば、それらの人々が必要な能力を満たしているかどうか、十分に健康で、やる気をもって仕事をしているかどうか、などというようなことも考えていく必要があります。そのようなさまざまなファクターを考えたうえで、人事の問題をきちんととらえるためには、主観的なものではなく、客観的に定量的にとらえることが重要になります。
 当社が分析を行う際には、インタビューとアンケートをとることと、人事に関する定量的な分析を行うことで、人事の課題を明らかにしていきます。なかでも定量分析に最も重点を置いています。インタビューやアンケートでは、問題認識があいまいであったり、直近の問題がクローズアップされ過ぎたりすることで、本当の問題課題が分からないことも多いからです。

定量分析を行うための視点

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