1.博士はリーダー育成は早期に始める方が良いとお考えですが、それはなぜですか?リーダー育成を早期に始めるべき理由、そうすることのプラス面について教えてください。
ゼンガー氏:リーダーシップ開発プログラムの参加者からよく聞く感想は、「もっと早く学びたかった」というものです。私達のデータでは、参加者の平均年齢は42歳ですが、20代後半や30代初めに、リーダー的な役割に就く人は大勢います。
実際、スーパーバイザーや主任の平均年齢は32歳で、大ざっぱに言うと、半数はそれより若いのです。つまり全体の半分はリーダーになって10年以上過ぎてから、リーダーシップ教育を受けているのです。

これによるマイナス面は、正しい知識がないせいで、望ましくない習慣がついてしまうことです。ピアノを若い時に良い先生から習った人が、独学で学んだ人よりもずっと高度な技術を身につけるのと同じです。

リーダーとして難しい状況に対処する適切な方法を早期に学べば、その技術を実践する期間は10年長くなります。その結果リーダーシップがさらに磨かれ、キャリアアップにつながります。教育され、優れた成果を出すリーダーが、組織に対して大きな貢献をすることに疑問の余地はありません。

経験的にわかっていることですが、リーダーシップの原則は若い人でも習得が可能です。しかしリーダーシップを教える大学はありません。併設のビジネススクールで経営を教える大学ですら、リーダーシップはほとんど教えないのです。

企業のトップに「あなたの会社には、5年後に現在のリーダーの代わりを務められる次世代リーダーが育っていますか?」と尋ねると、決まって「いいえ」という答えが返ってきます。潜在力のある多くの社員に、リーダーシップ・プログラムを早期に提供することは、次世代リーダーを養成する効果的な方法なのです。

2.早期のリーダー育成はグローバルな潮流ですか?事例があれば教えてください。

ゼンガー氏:私たちが知る限り、リーダーの早期育成が既に潮流になっているとは言えません。現在、リーダーシップ・プログラムの参加者の約70%は、37歳から58歳で、残りの約4分の1は、37歳未満です。こんなに長く待たずに、キャリアの初期に始める方が懸命だと、私たちは考えます。データによると、若手のリーダーは、周囲から好意的に受けとめられる傾向があります。ある大企業では、周囲から優れたリーダーと目されていたのは、主に26歳から30歳の若手社員でした。

3.博士の講演に出席する日本の参加者に、何を学んだ欲しいと思いますか?

ゼンガー氏:「リーダーシップ開発をいつ行うべきか」について、プラス面とマイナス面を熟慮したうえで意思決定して頂きたいと思います。この問いについて真剣に考えるならば、きっと早期に始めるべきだという結論に到達されることでしょう。

本内容の講演へのお申し込みはこちら

6月4日 13:30-14:30 LT15
リーダーシップの権威、ジャック・ゼンガー氏講演−なぜリーダー育成は早期に始めるべきか 〜早期に若手をリーダー育成することの重要性をデータで考える〜

ゼンガー・フォークマンCEO/ジャック・ゼンガー氏
株式会社スマートワークス代表取締役/千田 彰氏

https://www.hrpro.co.jp/hrs2013_lt15.php
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