![「良品計画の経営と人事 ~“MUJI”流の成長を支える人材育成と経営の全体最適」](https://img.hrpro.co.jp/images/tokushu/hr_tokushu_photo_356_1_W60HU1.jpg)
当社の店舗業務を見える化・標準化したものが、販売オペレーションマニュアル「MUJI GRAM」だ。現在では13冊、約2000ページある。マニュアルというと決まったことを決まったとおりにすると受け取られ、印象が悪いので「MUJI GRAM」と名付けたが、新入社員研修では徹底して「MUJI GRAM」で教育した。中に血液が流れていないマニュアルは有効性を持たないから、内容は現場の社員の改善提案やお客様の声から毎月変えている。「MUJI GRAM」を作成・導入したとき、最初はみな大反対だったが、3年たつと、社員はだいたいこれでしか仕事をしなくなった。続いて「本部業務基準書」も作った。
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「人材委員会」では、年2回、課長から役員までの評価を行い、この人たちの行き先をどうするか、全役員の同意のうえで決める。私は、所属部門同士で引っ張り合うことなく、部門をまたいだ最適な人事配置ができる仕組みに変えようと、この「人材委員会」を立ち上げた。そして、年齢にとらわれない抜擢を行い、困っている部門にエースを投入した。
海外に派遣するマネージャーについても、それまでは語学のできる人を選んでいたが、語学と仕事ができることには相関関係がないから、若手の優秀人材を送り込んだ。たとえば、欧州地域担当の販売部改革課長に、国内で勤務していた32歳の販売部エリアマネージャーを抜擢した。その彼はイギリスで3年仕事をした後、戻って宣伝販促部長を3年務め、いまはフランス法人の社長だ。
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他社の話を聞けば、他社の常識は当社の非常識、あるいはその逆ということもしょっちゅうだ。人材育成でも、経営でも、他社に学ぶ姿勢が大事だと考えている。
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