株式会社EdWorksは2024年2月7日、「20代ビジネスパーソンの『上昇志向』に対する意識調査」の結果を発表した。調査日は2024年1月5日で、20代の若手ビジネスパーソン201名から回答を得ている。本調査結果から、若手世代の昇進に対する意欲や姿勢などが明らかとなった。
【若手の昇進意欲】昇進したい/したくないでほぼ2極化。学習意欲や上司・先輩からのアドバイスの受け止め方などに違いも

【会社/組織での昇進】「したい」は約4割も「したくない」も3割超と2極化か

リモートワークが普及しプライベートに充てられる時間が増えた一方、上司や先輩から教わる機会が減ったと言われている。今後成長が期待される20代において、昇進への意欲の違いは、プライベート時間を学習に充てる姿勢や会社からの支援の捉え方にどのような影響ををもたらすのだろうか。

はじめにEdWorksは、「会社/組織で昇進したいと思うか」を尋ねた。すると、「とてもそう思う」が17%、「それなりに思う」が24%で、合計41%が「したい」と回答した。

一方、「したくない」は35%(あまり思わない:14%、まったく思わない:21%の計)だった。
会社/組織で昇進したいと思うか

昇進に意欲的なグループと意欲的でないグループでは「昇進への意欲」の差が顕著に

続いて同社は、「昇進するために必要なスキルを得るために、プライベートの時間を充てて学習したいと思うか」、および「上司や先輩から成長の糧となるアドバイスはもらえているか」について聞いた。なお、これらの質問では、“昇進に意欲的なグループ”と“昇進に意欲的でないグループ”に分け、自己投資の考え方や自己成長につなげる意識の持ち方に違いがあるのかを分析している。

「プライベートの時間を学習に充てたいか」の質問では、全体で3割が「とても思う」、または「それなりに思う」と回答したという。そこで、昇進に意欲的なグループと意欲的でないグループのそれぞれで集計したところ、“意欲的なグループ”は「プライベートの時間を学習に充てたい」と思う割合が63.8%なのに対し、“意欲的でないグループ”はわずか16.1%だった。この結果から同社は、「上昇志向の人はプライベートの時間を費やすことにも積極的である姿勢が読み取れる」との見解を示している。

また、「上司や先輩から成長の糧となるアドバイスはもらえているか」の質問では、“意欲的なグループ”の75.1%が「とてももらえている、それなりにもらえている」と回答した。一方、“意欲的でないグループ”は27.1%だった。この質問においても、プライベートの時間を学習に充てたいかの質問と同様、“昇進への意欲”により回答割合に開きがあった。
プライベートの時間を学習に充てたいと思うか/上司・先輩から成長の糧となるアドバイスはもらえているか

「昇進に意欲的なグループ」の5割超が「成長に不安」。「周りの昇進を気にしている」も7割を超える

最後に、同社は「自己の成長に関する不安や焦りを感じているか」を尋ねた。すると、“意欲的でないグループ”は26.3%であったのに対し、“意欲的なグループ”は53.8%と、不安や焦りを感じている人の割合が高い結果となった。上司や先輩からアドバイスをもらっていても、不安や焦りは払拭しきれないことがうかがえる。

さらに、「同僚や友人の給料や昇格の状況は気になるか」と尋ねたところ、“意欲的なグループ”の72.5%が「とても、またはそれなりに気にしている」ことがわかった。

対して、“意欲的でないグループ”は同回答が23.7%と低く、意欲的なグループはそうでないグループに比べ、約3倍の人が周りの昇進を気にしているようだ。
自己の成長に関する不安や焦りを感じているか/同僚や友人の給料や昇格の状況は気になるか
本調査結果から、昇進やそれに準ずる目標がある人は、達成に向けた意識が働くことがわかった。また、「到達したい地点に対して現在の自分はまだ未熟だ」という認識から不安や焦りが生まれ、自身のレベルを上げるためにプライベートの時間を学習に充てたいと感じたり、上司や先輩からの言葉を成長の糧として受け止めたりする姿勢が見て取れる。これらの調査結果を踏まえると、昇進意欲のある人の成長を促すためには、業務中の学びや経験を増やす、業務時間外の当人の努力を支援するといった工夫が必要となりそうだ。

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