人事システム特集

人事組織をさまざまな角度から“見える化”

社内に散在しているデータを一元管理する人事データ分析システム

EmployeeBoss

企業にとって、人事は最も重要な資産と言われる。そのため、企業が成長を続けるうえで、社員および組織が最大のパフォーマンスを発揮できるよう、適切な人材配置や人材戦略の立案は欠かせない。

しかし社員一人ひとりに関する人事データは、適切な管理を行わなければ散在してしまうだろう。勤怠や給与、社員のパフォーマンスなど、多くの企業ではこれら人事データを、それぞれ異なるシステムで管理していることが多い。なかにはエクセルを利用しているケースも多く、それらデータは関連付けがされていない。人事データを果たして戦略的に活用できているかと問われれば、疑問が残るのではないだろうか。たとえデータ連携が可能であっても、都度データの書き出しが必要となり、リアルタイムでの管理は難しい。業務効率の面でも、決して良いとは言えないはずだ。

 

この課題を解決してくれるのが、人事データ分析システム「EmployeeBoss」だ。この「EmployeeBoss」は社内に散在したデータを一元管理し、組織全体の“見える化”に貢献する。

人事採用支援の経験に基づいたワークフォース・マネジメント

HRBossは人材採用事業で培ったノウハウから「人事管理」に課題を見出し、それを事業化することで2011年に設立された。昨今多くの企業がグローバル化を進めており、海外でのグローバル人材の獲得にも取り組んでいる。しかし日本国内で使用されているシステムでは、そのほとんどが日本語あるいは英語での利用に限定されている。海外のグローバル人材を採用するうえでは、例えばシステムへアップロードした履歴書が文字化けするなど、採用候補者に関するデータをシステムに入れ込む時点で問題が続発してしまう。HRBossはそれらの課題解決のために、人事採用システム「StaffingBoss」を立ち上げた。この「StaffingBoss」は、ヘッドハンターや人材紹介会社が利用するプロセス重視のシステムだ。

 

「EmployeeBoss」では、そのノウハウが、企業の人事戦略支援にも生かされている。企業内の人事データをさまざまな角度から“見える化”することができるもので、国内では珍しい「ワークフォース・マネジメント」(戦力管理)を提供している。

企業ニーズに合わせたカスタマイズによりスムーズな導入

企業によって、人事管理に求めるニーズは異なる。当然ながら、これまで使用してきた既存の人事管理システムのシステム環境も異なるだろう。「EmployeeBoss」はそうした企業独自のニーズに合わせ、カスタマイズすることが可能だ。

 

簡単に言えば、「EmployeeBoss」は、複数の従業員データを一元管理できるシステムだ。それは氏名や部署名などに留まらず、人件費や売上など多様である。例えば顧客管理や営業管理のデータを「EmployeeBoss」に取り込むなど、他システムとの連携も問題ない。これまで利用してきた業務系システムを変更することなく、スムーズに「EmployeeBoss」を導入できる。外部にあるデータソースと統合すれば、リアルタイムに正確な情報が確認可能。もちろん多くの企業で利用されている、エクセルデータのアップロードもできる。さまざまな人事データが、「EmployeeBoss」上に集約されるのだ。

ダイナミックな組織図を作成し、人員配置計画をシミュレーション

EmployeeBoss

「EmployeeBoss」は、人事データの分析を基にして、人事配置計画を行うことができるプラットフォームと言えるだろう。多くの企業で行われる「人事異動」では、人事はどのようにすれば最適な組織が作れるのか、悩みながら組織づくりを行っているのではないだろうか。リーダーを動かしたらどうなるのか。空いたポストに誰を連れてくるのが最適なのか。その場合、異動先の組織の戦力はどうなって、異動元の組織の戦力はどうなるのか。人件費は適正になるのか——。「EmployeeBoss」を使えば、組織図を自由自在にシミュレーションでき、その戦力を見える化できるのだ。

 

例えば作成した組織図をプロジェクターで映し出せば、人事会議の場において全員で情報をシェアしながら進められるだろう。組織図上では各社員の給与やスキルセットをはじめ、見たい情報を選んで表示できる。しかも組織図上で、人員配置のシミュレーションを行えるのだ。欠員の出た部署、あるいは欠員の予測される部署があれば、そこに他社員を移動させてみる。この作業も、もちろん画面上の簡単な操作だ。すると、その部署にかかる経費や給与などが異なるだろう。さらに売上等に対してどのような影響を与えるかなども予測分析できるため、適切な人材配置が見えてくる。

人材採用支援ツールによって社外からの採用にも対応

社内での移動であれば、「EmployeeBoss」によって人員配置をシミュレーションし、最適な人事異動を検討できるだろう。しかし場合によっては、社外から人材を採用するケースも出てくる。「EmployeeBoss」のシステムには、人材採用支援ツール「HiringBoss」との結合ソリューション機能が含まれているので、社外からの採用でも安心だ。雇用ワークフローを完全自動化し、社外からの人材採用をスムーズに行える。多言語の履歴書解析にも対応しているため、グローバル人材の獲得にも力を発揮してくれるだろう。

集約化されたデータの分析に基づく人事戦略が組織力向上や収益拡大へと繋がる

さらに「EmployeeBoss」は、集約された人事データをシステム上で分析し、人事戦略の立案へと大いに貢献してくれる。会社の戦力を組織図によって俯瞰し、実際に人材配置を動かしてみることで、次に取るべき一手をより現実的かつ具体的に考えることが可能だ。

実際に「EmployeeBoss」を導入した企業からは、特に人員配置機能に対する高い評価が寄せられている。例えば広告事業を展開する上場企業からは、「人員配置計画機能は、最新の組織計画シミュレーションを可能にします。戦略的人事の観点から、私たちにとってこの機能を使用することで競合他社よりも一歩進んだ戦略策定が可能になります」という声。「EmployeeBoss」によって集約化・見える化されたデータは、その分析によって多角的に最適な人事戦略の構築を支援する。それは、組織力・パフォーマンスの向上はもちろん、結果として企業収益の拡大に貢献してくれるはずだ。