面倒見のいい人事。面接で盛田、井深両氏と会う

最後に人事の役割を述べたいと思います。わたしは、人事というと「面倒見がいい」という印象を持っています。ソニーに1960年に入社したのですが、その前年の人事部長面接の時に生意気にも「もっと偉い人に会わせてくれ」と言ったのです。そうすると「いいですよ」という返事で、盛田さんと井深さんの二人が会ってくれたのです。
その時「何をやりたいのか」という質問に「ヨーロッパでソニーを伸ばして上げる」と大言壮語したのです。そうしたら「面白い。明日から実習に来い」と言われ、翌日から詰め襟で行ったのです。
それから半世紀以上が経ち、2005年にわたしが会長を退任してからも折に触れ人事の人は来ます。とても面倒見がいい。
ただ営業や設計と違って、人事は外との接触がありません。そこで横のつながりで人と会うことをすすめます。ソニーの人事ならパナソニックの人事や労働組合の人ですね。

人事自身が自らの価値を高める

この記事にリアクションをお願いします!