職場での話し合いを見ていると、司会役がどんどん先に進め、ほとんど一人で話し、後のメンバーは聞いているだけ・・・。そんな光景を目にします。

では、司会をやっている人は誰か?

そう、それは上司です。上司が司会をし、その場を仕切り、結論もほとんど上司が出してしまう。
上司の立場からすると、その方が早いですし、自分の考えた結論ですからやりやすい。
気持ちがわからないでもありません。
しかし、メンバーはどう思っているのでしょうか?

研修で「会議のやり方」を学ぶものがあります。
そこに参加した皆様に「現場の会議はどのようになっていますか?」と尋ねると、
多くの人が「あまり盛り上がっていない」との解答。
なぜか?それは、上司が一人で仕切ってしまい、本当の意味での意見の出し合い、
話し合いが行われていないからです。

一方の、上司の皆様に会議についての話を聞くと、
「うちのメンバーは静かでね・・。意見が出てこないんですよ。
考えることを知らないんです」等とグチを言う人も珍しくありません。
本当に静かな人たちの集まりなんでしょうか・・・。
このような上司は典型的なX理論の持ち主です。
つまり、「どうせメンバーは大した考えを持っていない」
「そもそも、このような議論に対して興味はないんだろう」等といった感覚を持っています。
ですから、自分でどんどん話してしまい、どんどん決めてしまうんですね。

すると、メンバーはどう考えるでしょうか?「どうせ、また上司が色々決めちゃうんだろうな・・。
こちらが何かいっても、取り入れてもらえないだろう」という考えにならないでしょうか?
結果的に、口をつぐんでしまいます。それを見た上司は、
「やっぱりこいつらは意見がないんだ・・・。たいして考えられない人種なんだよね」等と考え、
ますます自分で話し、自分で決めるようになる。

要するに、我々上司の態度がメンバーを静かにさせ、口をつぐませているんですね。

このような話をすると、「そういう人もいるよね・・」と人事のように言う人がいますが、
多くの上司はこのような傾向に陥りやすい。
これは自分の事かもしれないと考えて、一度現場での自分の行動をチェックしてみてください。

なお、会議や話し合いを、上司が全て仕切ることが
結果的にメンバーの依存心や諦めを生んで、口をつぐませてしまっています。
そこで、思い切って司会役をメンバーにやってもらってはいかがでしょうか。
上司である我々はメンバーと一緒に参加者になるのです。
司会役が、同僚であればメンバーは話しやすいものです。今よりはきっと意見が出るはずです。
その意見に対して、「それ、面白いね」「なるほど、そういう考えもあるのか」等、
良い相づちが出ると、ますます意見が出てきそうですね。

だれが、その相づちを打つのか?
もちろん、我々上司が率先して行なう必要がありますね。

(2012.04.17掲載)
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