新入社員研修や配属後のOJTでSNSをこう活用する

「シュウカツ新時代の内定者・新人育成手法とは」
佐原氏の話を受け、トークセッションのテーマはSNSを活用した若手社員育成へと拡がっていく。
内定者だけでなく、入社後、新入社員の育成にもSNSを使えると思うが、そこはどうか」と田宮氏が問うと、「確かに、内定者フォローと同じ枠組みを新入社員研修や配属後のOJTで活用される企業が増えている」と佐原氏は応じた。

具体例として挙げたのは、新入社員が研修でインプットした内容をアウトプットする場としてSNSを使った事例だ。この企業では、企業理念を座学で学んだ後、「OJTで先輩社員に同行したとき、企業理念が先輩社員のどのような言動に息づいているかを見ておく。それに気づいたらSNSに書く」ということを課しました。
仲間同士で気づきを深め合う結果となり、研修効果が高まったという。

また、OJTに関しては教える側に負荷がかかることが課題だといわれまするが、佐原氏は「メンターの支援にSNSを活用している企業もある」と事例を示しました。
この企業では、ブラックボックス化しがちなメンターとメンティーの関係性を可視化し、所属長、人事がSNS上で日報や連絡のやりとりを行って、メンターへの励ましや助言を積極的に行っています。
メンターも困ったときは上司や人事にすぐSOSできるため、メンターとメンティーが合わず、早期離職につながるような事態を避けやすいといいます。

瓜生氏は、新入社員育成へのSNS活用は今後の課題だと述べる。
「採用に際しては、まず事業戦略があり、それを実現する人材像はこうだと定義している。我々としても採用して終わりというのではなく、採用した人が3年後にその通り活躍できるようになったかというところまで責任を持つよう、会社から期待されている。入社後、3年目位までの動向や育成状況の把握、フォローなど、SNSを使ってできないかと検討しているところだ」。

内定者フォローから新入社員育成まで、SNS活用の最新トレンドと今後の可能性の拡がりが見えてくるトークセッションだった。

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