富士ゼロックス 人事部採用センター 瓜生 鉄也氏
ガイアックス エアリーフレッシャーズ事業マネージャー 佐原 資寛氏
モデレーター:東洋経済新報社 田宮 寛之氏

コミュニケーション深化と育成に効果を上げる、SNS活用の最新トレンド。

多忙な学生を縛らずにコミュニケーションできるSNS

「シュウカツ新時代の内定者・新人育成手法とは」
冒頭、企業と内定者の絆を深める富士ゼロックス社の取り組みについて、瓜生氏がショートプレゼンを行いました。同社の新卒採用は、企業と学生が互いのことを納得し合ったうえ、対等な立場で選び、選ばれる「納得就職」が基本的なスタンス。

選考を経て内定を出した学生に対し、翌年4月1日の入社式までの間、継続してフォローを行うことが、採用活動の最後のプロセスとなっている。そのフォローを、ネット上でコミュニケーションが取れるガイアックスのSNS(内定者交流webサイト)ツールを活用しながら、フェイストゥフェイスの交流会などのイベントと組み合わせて実施しているのが同社の特色だ。

瓜生氏は、内定者フォローの具体的な内容を次のように説明する。まず、4月の選考後、5月の中旬までに営業、システムエンジニアなど職種別の小規模な内々定者交流会を開催。そのとき、今後はSNSを使ってコミュニケーションを図っていくことをアナウンスしたうえで、交流会後にSNSに登録してもらい、内々定者と採用担当者の自己紹介をアップしながらコミュニケーションを活発化させていく。6月下旬頃には全職種を集めた交流会を開くが、ここではイベントの案内、出欠、事後アンケートの配付・回収にもSNSを活用している。

その後は10月1日の内定式に向け、式後に行う懇親会の企画に、SNSで呼びかけて内定者にも参加してもらったり、4月1日の入社式までは、入社後に始まる3カ月間の研修のための事前課題や、入社に関しての連絡事項や書類などを、SNSを介して配信・回収したりしている。

瓜生氏が強調したのは、内定者同士、および内定者と企業側の担当者のコミュニケーションを深めていくためには、いまいる場所や状況に縛られずコミュニケーションできるSNSが有効だということ。
採用担当者とのコミュニケーションを通じて会社をより理解してもらうほかにも、4月1日からは学生の接する相手が採用担当者から研修担当者に変わり、とまどいがちなため、研修担当者の自己紹介をSNSにアップして顔合わせしておくなど、さまざまに工夫しながら企業と内定者の絆を深めている。

内定辞退者が出る予兆を把握できる効果が大きい

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