株式会社ナリス化粧品は2023年4月5日、同年3月末で、女性の社員比率・管理職比率・女性管理職における“ママ比率”(母親の割合)が、2012年3月末と比較して約2倍に増加したと発表した。同社ではこれまで30年以上にわたり、社員の仕事と育児の両立を図るための支援制度を実施してきたという。この取り組みにより、さまざまなライフイベントを抱える女性が、働くことを諦めなくてもよい環境の整備につながったとしている。
女性社員・女性管理職などの“ママ比率”が11年で2倍に増加したナリス化粧品。仕事と育児の両立支援で働きやすい組織風土を醸成

制度の充実化とともに空気感の醸成を重要視。社員全体の働きやすさへ

ナリス化粧品では、社員が自身の困りごとや希望について、上司を通さずに直接人事に申告することができる「自己申告制度」を取り入れるなど、30年以上にわたり複数の制度の結合や更新を行ってきたという。「経済的な支援と会社の空気感の醸成の両方が大切」との同社の考えを基に、社員一人ひとりの声を聞き、制度改定の材料として継続した更新を行っているとのことだ。

2012年4月には、仕事と育児の両立支援の取り組みで大きな改定を行っている。3ヵ月以上の育休を取得した社員が復職する際に、就学前の子ども1人に対して月額2万円を支給する「復職支援金」の制度を開始。また、「時短勤務」の期間は法令で3歳までとされているところを、同社では小学校卒業までに延長するなど、それまでにあった制度をさらに進化させ、複数の取り組みを開始したという。

その結果、制度を大きく変更する前の2012年3月末と2023年3月末を比較して、社員の女性比率は38%から57%に、女性管理職比率は19%から38%に、女性管理職のうち“ママ社員比率”は21%から48%にと、大きく伸長したとのことだ。
2012年3月末と2023年3月末の女性社員・管理職・管理職ママ社員の比率
同社では、「目に見える制度の充実化」と同様に、「目に見えないストレスがない環境づくり」にも意識的に取り組んできたという。これが、複数の子どもを出産しても業務を円滑に行えるような社風につながり、異なる立場の相手を理解・尊重し合う空気感にも結びついているとのことだ。さらに、両立支援制度は産前休暇を除き、性別を問わずに適応している。その他の制度も出産や育児のみの適用にとどまらないことで、同社としては「社員全体の働きやすさにもつながっている」と考えている。

人的資本経営に関心が高まる中、女性管理職比率などを可視化し公表する企業も増えている。本事例のように“ママ比率”を可視化することで、既存社員のモチベーションアップや社外へのアピールにもつながるだろう。社員の女性活躍やワークライフバランスを推進したい企業では、他社の取り組みを参考にしながら、自社でも新たな施策等を検討してみてはいかがだろうか。

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