2016卒採用に向けた政府提言(採用時期の繰り下げ)の影響

2016新卒採用では、政府からの提言を受け、「3月1日採用広報開始、8月1日採用選考開始、10月1日正式内定」という採用時期の繰り下げが、主要経済団体中心に実施される予定である。

これに対し、大学側は政府提言スケジュールを支持する声が最多ながら、企業、学生からはきわめて不評であり、学業に「専念するとは思わない」と答える学生は8割に迫る。海外留学が増えると考えるのも短絡的。海外留学が減少しているのは、就活スケジュールの問題ではなく、学生の志向の変化や経済的理由の方が大きい。

中小企業の採用は、秋口まで大手企業の選考が続けば、学生が中小企業に目を向ける機会が減少するだろうと予測される。逆に、倫理憲章に縛られない外資系や大手ベンチャーが有利になるだろう。そもそも倫理憲章がどこまで守られるかは疑問である。
また、中小企業への就活機会が減少することは、そのまま内定率にも影響。企業、大学ともに半数前後が「未内定者は増加する」と考えている。学生の就活期間がさらに長期化することも懸念される。

新卒採用のあり方を変える

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