最初の接点は「インターンシップ」が3割

内定承諾した企業について、就職活動における最初の接点は何だったのかを尋ねて、その結果をまとめてみました。文系学生に関しては[図表12]、理系学生に関しては[図表13]です。文系・理系ともに、最も多かったのは「インターンシップ」で、文系では31%、理系でも29%とどちらも約3割となっています。今やインターンシップが最も重要な採用経路となっていることが分かります。採用選考の早期化の弊害が叫ばれながらも、企業としてはインターンシップを実施しないわけにはいかないと考えざるを得ないわけです。
図表12 入社予定の企業との就職活動における最初の接点(文系)
図表13 入社予定の企業との就職活動における最初の接点(理系)
次いで、「就職ナビからのプレエントリー」が文系で23%、理系では16%で続きます。文系は次に「企業のHPからのプレエントリー」が11%で続き、理系は「インターンシップ説明会/業界研究セミナー(2月以前)」が12%、「企業のHPからのプレエントリー」11%となります。その他の「合同企業説明会(3月以降)」や「知人からの紹介」などはいずれも1割未満の状況です。
続いて、複数の内定を持ち、入社する企業を決めた学生に対して、その他の企業(志望度の低い企業)への内定辞退の連絡が既に済んでいるかを確認してみました[図表14]。すると、「すべての企業に内定辞退を伝えた」と回答した学生は理系では75%に上りましたが、文系では50%と半数に過ぎませんでした。文系学生の半数は、まだ内定辞退を伝えていない内定先を抱えており、さらにその半数以上が「まだ(1社にも)伝えていない」という状況が明らかになりました。6月後半以降に、内定辞退の連絡を受けた企業がいかに多かったかがうかがえます。
図表14 内定辞退の連絡状況
最後に、企業にとって少しばかり希望的な結果となる調査結果を共有します。内定を辞退する意思があったにもかかわらず、その後の企業の何らかの対応等によって、決断を一転して内定承諾に変更した学生が、文系で7%、理系で6%もいるということが明らかとなりました[図表15]。「営業は断られた時から始まる」とよく言われますが、採用においても同様な「一発逆転」が可能であることを示唆しています。
図表15 内定辞退予定から内定承諾に変更した企業の有無
次回は、この「一発逆転」の要因をはじめ、「志望度が上がったエピソード」や「採用する企業側に改善してほしいこと」など、学生からのリアルな声を中心に紹介したいと考えています。どうぞお楽しみに。

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