「会社の雰囲気」はインターンシップで実感
前項の内定承諾理由を見ると、文系の5位、理系の6位に「会社の雰囲気」が挙げられています。では、学生は内定承諾した企業の「会社の雰囲気」について、どの情報源から得ているのでしょうか。文系、理系別に調査結果を見ていきましょう。まず、文系に焦点を当てると、「企業説明会で人事担当者等からの紹介」が最も多くの学生に選ばれており、割合は45%です[図表10]。それに次いで、「インターンシップでの職場体験・見学」と「対面面接(会社訪問)での雰囲気から推測」がいずれも44%で高い比率となっています。また、「面談での人事担当者からの説明」も43%で、これらの項目はほぼ同程度の重要性を持つことが分かります。
一方で、理系の結果を見ると、「インターンシップでの職場体験・見学」が49%とほぼ半数を占めており、他の情報に差をつける結果となっています[図表11]。このことから、理系学生向けのインターンシップは、文系以上にプログラム構成を工夫する必要がありそうです。34%だった文系学生と比べて、「リクルーター・社員座談会等を通じて」が43%と高いことも明らかになりました。文系よりも理系のほうが「リクルーター・社員座談会」を経験している学生が多いことが推測されます。また、文系と同様に、「企業HPでの紹介(文章による紹介)」は28%ですが、“社員インタビュー・オフィス紹介などの動画”は31%と、やはりこちらでも動画情報が重要視されています。一方で、「ネット記事(企業HPを除く)」については、文系(14%)と比較して、理系はわずか7%と半数にとどまり、ネット記事に左右される割合は低いことが明らかになりました。