そして、参加時期ごとに参加目的を見ると、6月より前に参加した学生は「自身の成長のため」が34.9%、「業界研究のため」が42.2%となっているが、7月以降は「自身の成長のため」が1割台に急減する。そして、7月~9月は「業界研究のため」が53.1%と半数を超えている。10月以降は「その企業を知るため」という回答が増加していくという結果になった。これは、業界研究はすでに済ませ、意中の企業についてより深く知りたいという学生が多くなっているものと考えられる。
学生にとってインターンシップは業界研究や企業研究の場となっている
この傾向を裏付ける調査結果もある。インターンシップ先を探す際に重視した点を尋ねたところ、「就職を希望する業界」が「とても重視した」と「やや重視した」の合計で90.1%となった。「就職先として本命の企業であること」も合計で74.2%と高い比率となった。
学生にとってインターンシップは業界研究や企業研究の場となっている
インターンシップの満足度を尋ねると、「大変満足」が42%、「やや満足」が41.5%。合計で8割以上の学生が満足している。では、期間や内容によって、満足度はどの程度変化するのだろうか。

参加日数別に満足度は、「1週間程度」が「大変満足」(59.8%)と「やや満足」(32.9%)の合計で92.7%となり、もっとも高い割合となった。そして、日数が短くなるほど満足度は減少し、長くなると高くなる傾向も確認できる。「大変満足」に限定すると、「2週間程度」(68.8%)、「3週間以上」(76.5%)、「1カ月以上」(76.0%)と、長期のインターンシップが好評を得ていることが分かる。
学生にとってインターンシップは業界研究や企業研究の場となっている
インターンシップのプログラムごとに見ると、「講義、グループワークのみ」のインターンシップよりも、「社内見学、社員との座談会、仕事体験、実務を含む」インターンシップの方が、明らかに満足度が高いことが分かる。
学生にとってインターンシップは業界研究や企業研究の場となっている
以上の結果から、学生はインターンシップを業界研究や、入社を希望する企業をさらに深く知るための場として利用していることが分かる。そして、1週間程度の期間で、仕事体験など少し踏み込んだプログラムも組み込んだインターンシップが好評を得ていることも分かる。企業が優秀な学生を確保しようとするなら、多少期間が長くなってもインターンシップの内容を充実させる必要があると言えるだろう。
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