「潜在デジタル人材」の育成は「興味」と「志向性」がポイント

また、非デジタル人材の中から、デジタル人材を効率的に育成する上で、アプローチが最も効果的に働く層を分析した。非デジタル人材層にデジタル領域への関与意向を質問すると、デジタル領域に「関わりたい」、「どちらかというと関わりたい」との回答が13.9%だった。さらに、非デジタル人材の志向性とコンピテンシー分析の結果に、同社の知見を踏まえると、「チャレンジ&合理バランス型」、「条件付きチャレンジャー型」の2タイプが、相対的にデジタル領域での行動および意識特性の適合性が高いと考えられるようだ。

また、有力な育成候補者である潜在デジタル人材を特定するため「デジタル領域への関与意向」と「行動・意識特性の適合性」の2軸から分析すると、非デジタル層全体の19.8%が潜在デジタル人材に該当することが判明した。
「デジタル人材の志向性」とは。非デジタル人材層における潜在的なデジタル志向を調査

デジタル人材育成の課題は環境整備

また本調査では、潜在デジタル人材が一定数あるなかで、企業がデジタル領域に関わる機会を提供できていない実態も明らかとなっている。非デジタル人材層に対し、デジタル業務への関与の機会の有無をたずねたところ、「ない」または「わからない」が85.6%という結果になった。
「デジタル人材の志向性」とは。非デジタル人材層における潜在的なデジタル志向を調査
同様に、デジタル領域でのトレーニング機会や支援の有無についても調べると「ない」または「わからない」が89.1%にのぼっている。デジタル領域での就業支援も、非デジタル人材の育成課題の一環であることがわかった。
「デジタル人材の志向性」とは。非デジタル人材層における潜在的なデジタル志向を調査
世界的にデジタル化が加速している昨今、デジタル領域に特化した人材育成は企業の課題ともいえるのではないだろうか。デジタル業務の経験の有無に関わらず、潜在的に興味・関心のある層を洗い出し、効果的にアプローチすることが今後必要となりそうだ。
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