第3回 マイナンバーはどの手続に必要か?

3分でわかるマイナンバー 〜企業は何をすればいい?〜

1回目・2回目まででは、マイナンバーの全体概要、導入の背景などをお話してきました。3回目からはいよいよ企業は何をしなければならないかを書いていきます。

マイナンバーはいつから配られる?

前回までのコラムでも書いた通り、マイナンバーは今年の10月から全国民に配布されます。しかし企業が法定で定められた業務に利用ができるのは、2016年の1月からになります。法律によれば2016年の1月より社員からマイナンバーを収集していくことになります。 さて、マイナンバーに関する手続きの関係としては何が必要なのでしょうか?ここからはそれを具体的に書いていきたいと思います。

どの手続きに必要?

前回のコラムで「企業は政府の事務代行をしている」と書きました。このコラムを執筆している時点では、関係各省庁からのガイドラインはまだ出ていないので、現時点での手続きに関して現在公表されている内閣府からの資料によって説明をしていきたいと思います。

【税関係】
 「源泉徴収」の部分が、企業が「政府の事務を代行する部分」になります。実際にマイナンバー制度が始まるのは2016年1月からです。具体的には「誰の給与」から「いくら源泉したか」ということを、源泉徴収した分の税金を納めるとともに、「法定調書」により所轄税務署に報告することになります。この報告に「マイナンバー」が使われます。いままでのルールが変わらないと仮定すると、法定調書の提出期限は2017年の1月31日になりますから最悪ここまでにマイナンバーを取得しておけばよいことになります。ただし、スポットでお仕事をお願いした場合や、途中で退職をした社員などは後からマイナンバーを収集することは難しくなるので、入社時またはスポットのお仕事をお願いする際に取得することが必要になります。

【労働保険関係】
 こちらも2016年1月からマイナンバーを利用した事務処理が始まります。雇用保険は加入の際に加入者の届け出が必要ですが、労災保険の場合は労働者名簿を毎年国に提出するような作業はありません(特別加入者など一部例外を除く)。雇用保険に関しては、2016年1月以降に雇用した労働者は、マイナンバーの手続きも加入時に合わせて必要になることが想像されますが、それ以前の労働者に関しては、厚生労働省のガイドラインが出てから具体的な手続きが決まるものと思われます。労災に関しては、実際に被災した労働者が労働災害指定病院を通じて手続きを行う際にマイナンバーを添えての手続きになることが想像されます。その際企業は、その人物が労働者であることの証明を出しますが企業側の保有しているマイナンバーを利用するかはガイドラインが出てからになるかと思います。

【社会保険関係】
 社会保険関係は、2017年からの利用になります。2017年になってから入社した社員の手続きなど、2017年7月10日までを期限とする定時決定時にマイナンバーを利用した手続きになるかと思われます。こちらも厚生労働省のガイドラインがでてから手続き手順を理解していけば良いかと思います。

このように、税務、社会保険、労働保険の手続きの代行に企業はマイナンバーを利用することになります。今の段階ではどのような手続きにマイナンバーが関わるかをまずは抑えておくことが重要です。

まとめると

1.2015年10月以降の個人への配布にあわせて、順次、企業は従業員のマイナンバーを収集できる。
2.雇用保険は2016年1月1日以降の退職・雇用に関する手続にはマイナンバーを利用する。
3.所得税は2016年1月1日以降の提出分からマイナンバーを利用する。
4.社会保険関係は2017年1月1日以降提出分からマイナンバーを利用する。


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執筆協力:エヌ・ラボ株式会社 代表取締役 中島啓吾
NTT、野村総合研究所、モバイル関連事業を得て現職。
BtoBの売上拡大のためのコンサルティング、クラウドサービスの企画、内部統制構築など、ビジネス・企画支援を行う傍ら、社会保険労務士としてマイナンバー、セキュリティの支援も行う。
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著者プロフィール

HRpro 編集部 マイナンバー担当

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