実態と大差ある項目は、管理職「定義し遂行する力」、一般社員「周囲を巻き込むリーダーシップ」

■調査背景
この10年間、製品コモディティ化、サスティナブル・脱炭素への流れ、原材料高の影響、EV化の加速など、製造業では大手のみならず中堅・中小企業まで、さまざまな変化へのスピーディーな対応が求められるようになりました。海外進出のない企業でも労働力確保やコスト削減、BCP対策を目的とした物流拠点確保のため、海外企業と協業したり外国籍の方を採用したりするケースもあり、多様性への対応も重要となっています。このような変革期において、製造業の管理職・一般社員の方に求められる役割やスキル・知識はどのように変化しているのでしょうか。
今回は、製造業に携わる758人の回答から、この10年間での管理職・一般社員(非管理職)に求められる役割の変化と現在の実態を現場の社員の視点から解き明かすことに取り組みました。本アンケート結果が組織づくりや次世代の幹部社員・管理職育成に悩む製造業の経営者、人事担当者、さらには現役の管理職の方や一般社員の方にとって有益な情報となれば幸いです。

■調査結果の概要
・6割の製造業社員が、この10年で役割が「変化した」と回答
・管理職のあるべき姿は「コンプラ重視」8割、「効率性」「自ら何をすべきか定義・遂行」が他業種を上回る
・管理職に求められる能力「マネジメント」「リーダーシップ」、他業種を大きく上回る
・一般社員への期待「チームで協力して成果を上げる」が7割、「リーダーシップ」は期待と実態が大きく乖離
・6割が一般社員の「タイムマネジメント」スキルを重視、「IT・デジタルリテラシー」は他業種より低い4割
【組織・チームのあり方を5,099人に調査】製造業で今求められる社員像、実態と大差あり