株式会社帝国データバンクは2026年6月25日、全国2万2,749社を対象に実施した「事業継続計画(BCP)に対する企業の意識調査(2026年)」の結果を発表した。調査期間は2026年5月18日~31日で、1万521社から有効回答を得ている。調査結果から、BCPを策定している企業の割合や、未策定企業の要因、想定するリスクなどが明らかになった。
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BCP策定率は「21.4%」で過去最高。半数の企業が導入に前向き
地震や豪雨などの自然災害に加え、サイバー攻撃や感染症の拡大、サプライチェーンの混乱など、企業を取り巻くリスクは複雑化・多様化している。事業継続計画(BCP)は非常時に事業への影響を最小限に抑えるための重要な経営課題として位置付けられているが、実際にはどの程度の企業が策定に取り組んでいるのだろうか。調査によると、BCPを「策定している」と回答した企業は21.4%となり、前年から1ポイント上昇した。2016年の調査開始以来、過去最高の水準となっている。また、「現在策定中」(7.2%)と「策定を検討している」(21.9%)を合わせた「策定意向あり」との回答は50.5%となり、半数以上の企業がBCP導入に前向きな姿勢を示した。一方で、「策定していない」と回答した企業は40.7%にのぼり、依然として4割を超える結果となった。
企業規模別にみると、大企業の策定率は39.9%だったのに対し、中小企業は18.3%にとどまり、20ポイント以上の差が生じている。中小企業からは「必要性は感じているが、日々の業務に追われている」といった声も寄せられており、BCPの重要性を認識しながらも具体的な行動に移せていない実態がうかがえる。
また、都道府県別では、富山県(62.5%)や高知県(61.7%)など、「策定意向あり」とする企業が6割を超える地域も見られた。南海トラフ地震の影響が想定される地域や、能登半島地震を経験した北陸地域では、BCPへの関心が比較的高い傾向となっている。

想定リスクは「自然災害」が最多、サイバー攻撃や物流混乱への警戒も高まる
BCPの策定意向がある企業に対し、事業継続を脅かすリスクを尋ねたところ、「自然災害」が67.8%で最多となった。次いで「情報セキュリティ上のリスク」が50.2%と半数を超え、以下は「設備の故障」(37.9%)、「感染症」(37.3%)、「インフラの寸断」(36.8%)、「物流の混乱」(36.5%)などが続いた。特に「物流の混乱」は前年から9ポイント増加しており、中東情勢の悪化や供給制約の長期化などを背景に、企業の危機意識がサプライチェーン全体へ広がっていることがうかがえる。
また、事業中断リスクへの備えとして実施・検討している施策では、「従業員の安否確認手段の整備」(65.3%)、「情報システムのバックアップ」(59.5%)が上位となった。
加えて、「調達先・仕入先の分散」(42.1%)や「生産・物流拠点の分散」(15.6%)も増加しており、企業が単一拠点・単一取引先への依存を避ける方向へシフトしていることが読み取れる。

BCP未策定企業の課題は「スキル・人材・時間不足」
BCPを策定していない企業にその理由を尋ねたところ、最も多かったのは「策定に必要なスキル・ノウハウがない」(42.2%)だった。そのほか、「策定する人材を確保できない」(33.5%)、「策定する時間を確保できない」(28.1%)などが上位に挙がっている。BCP未策定の背景には単なる危機意識の不足ではなく、経営資源の不足という構造的な課題があることがうかがえる。BCPの策定にはリスク分析や復旧体制の設計など専門的な知識が求められる一方で、専任担当者を配置できない企業も少なくない。特に中小企業では日常業務の優先度が高く、計画策定に十分な時間を割けないことが導入の障壁となっているようだ。

出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001371.000043465.html
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