人事を変える集合知コミュニティ HRアゴラ

重本  由宇の記事一覧

  • 長時間労働削減に必要なマネジメント改革

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    労務2017年12月01日 09:11

    長時間労働の削減に向けて、政府では労働時間法制の見直しを進めている。 法的な枠組みを変えるのはもちろん重要だが、各企業において、残業許可制やノー残業デーなどの施策をとることも必要である。ただ、これで十分かといえばそうではない。これらだけでは表層的な対策に留まり、隠れ残業が発生したり、新たな抜け道を見出したりする可能性が高い。また、肝心の業績が低下したりしては元も子もない。もう1つ忘れてはなら...

  • 専門職制度の留意点

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    人事全般2017年11月02日 16:23

    専門職制度とは、高度の専門性や豊富な経験を持つ社員をライン管理職のスタッフとして置き、組織の競争優位性を高めようとするものである。専門職は原則として部下を持たないが、ライン管理職と同等の役割発揮が期待されるため、給与をはじめとする処遇もライン管理職と同等のものとなる。 専門職を置くメリットは主に次の3つである。 ① マネジメント力は不足するが、高度の専門性を有する社員を処遇できる プ...

  • 目標管理でプロセスを評価してはならない

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    人事全般2017年10月06日 08:23

    目標管理を業績評価のツールとして用いる企業は多い。ちなみに公務員の業績評価は、「目標管理によることが適当」との通達が総務省から出ており、事実上、業績評価=目標管理となっている。 この目標管理の達成度を評価する際、達成に至るプロセスも含めて評価するものを見かける。 たとえば、ある季節商品について1,000万円の売上を目標としていたところ、暖冬の影響があって実績は950万円となった。S~D...

  • 年次有給休暇の取り方と会社の対応

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    労務2017年09月01日 08:19

    以前、ある会社員の方から年次有給休暇の件で相談を受けたことがある。家庭の事情で年休を申請したところ、「この忙しいのに無責任だ!」と上司から叱責され、自分の年休の取り方に何か問題があったのかという内容だった。 非は全面的に上司にあるのだが、このような不合理な目に合っている方も多いのではないだろうか。原因は上司の年休に対する理解不足ということに尽きる。今回は年休の取り方や会社側の対応についてポイ...

  • 人事の常識の逆転発想

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    人事全般2017年08月04日 09:10

    あえてジャングルのような見づらい陳列で商品探しを楽しませる雑貨量販店、布団敷きを利用客に任せることでプライベート感を高める旅館など、ヒット商品・サービスが世間の常識とは逆の発想で生まれることをしばしば見聞する。 これを人事制度にも応用してみてはどうだろうか‥‥。 ということで分野ごとにいくつか考えてみた。左が常識、右が逆転の発想である。 <採用> ●優秀な人材を採用する ⇒ 優秀でな...

  • 労働時間適正把握ガイドライン

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    労務2017年07月07日 17:26

    働き方改革は一大ブームの様相を呈しており、その主要策として、長時間労働の是正に取り組む企業も多い。労働時間が長いというだけでブラック認定を受けかねず、優秀な人材確保のためにも、時短はちょうどよい課題なのかもしれない。 ところで、長時間労働の是正のためには、まず、きちんと労働時間を把握しなければならない。 これに関し、今年の1月、労働時間を適正に把握するためのガイドラインが厚生労働省にて...

  • 役職任期制のメリット・デメリット

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    人事全般2017年06月02日 08:16

    役職任期制とは、文字通り任期を定めて役職者を登用する制度である。 具体的には、管理職の役職を一定期間で改選することを前提に、この期間の業績や能力発揮度合いを管理したうえで、任期末に管理職としての適・不適を審査し、再任、昇進、降職、他のポストへの異動などを行う制度をいう。 役職「定年制」を導入している企業はよくあるが、役職「任期制」は、ほとんど見かけないのではないだろうか。やや古いが、産...

  • 人材育成会議のすすめ

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    人材育成2017年05月05日 08:25

    今回は、筆者が最近の人事制度構築の際に取り入れている「人材育成会議」について解説したい。 人材育成会議とは、人事評価の公平性を確保するとともに、社員の能力開発課題を明確化することで、人材を継続的に育成するための会議体である。 一般に、「人事評価委員会」などと称して、社長や役員、部長等の上級管理者が集まり、全社的な見地から評価の調整や最終決定の場を設けることがあるが、これをさらに発展させ...

  • 時間外労働上限規制のポイント

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    労務2017年04月07日 08:23

    3月17日、注目を集めていた時間外労働の上限規制などに関する政労使の合意案が「働き方改革実現会議」に提案された。同28日には、この上限規制や同一労働同一賃金などを含む働き方改革実行計画と、2017年度からの工程表が公表された。 工程表によれば、今年度に労働基準法改正法案を成立させ、2018年度以降の施行を目指すとのこと。もっとも、「中小企業を含め、急激な変化による弊害を避けるため、十分な法施...

  • 新卒者の選考で重視する能力

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    採用2017年03月03日 10:10

    3月1日、2018年卒業の学生の就職活動がスタートした。まずは説明会だが、実質的には選考も始まっていると考えられる。ところで、企業はどのような能力を持った新卒者を求めているのだろうか? 経団連が毎年実施している「新卒採用に関するアンケート」では、選考にあたって特に重視した点を調査している。会員企業に25の選択肢から5つ選んでもらい、多数を占めたものから順に示す方式である。 2015年度...

  • 降格の是非

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    人事全般2017年02月03日 11:28

    今回は企業にとって降格の是非を考えてみたい。降格制度は必要かどうかということである。 降格とは、資格等級制度において下位の等級に下がることをいう。広義には、部長から課長になるなど、役職が下位に下がることもいうが、厳密にはこれは降職である。ここでは、等級の引き下げの意味で話を進めるが、降格と降職はセットになっているケースが多いので、降職をイメージしていただいても構わない。 企業が社員を降...

  • 評価の公平性と納得性

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    人事全般2017年01月06日 09:35

    人事評価についてアンケートをしたとき、必ず出てくるのは評価の公平性や納得性に対する不満である。評価の公平性と納得性の確保は、評価を行うあらゆる組織の課題といえる。ヒトがヒトを評価するため、完璧な確保は不可能だが、そこに向けての努力はしなければならない。 ところで、「公平性と納得性」という形でひとくくりにされるが、両者は異なる。 公平性とは、誰が行っても同じ評価になることで、簡単にいえば...

  • 技能実習の安易な受入は禁物

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    労務2016年12月02日 15:08

    先月28日、「外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律(外国人技能実習法)」が成立・公布された。労働力不足への対応として、既存の外国人技能実習制度の見直しを図るものである。 外国人技能実習制度は、諸外国の青壮年労働者を一定期間産業界に受け入れて、産業上の技能等を修得してもらうという制度である。 創設されたのは1993年で、20年以上にわたって日本の国際貢献の一翼を担って...

  • 長時間労働をしたがる社員対策

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    労務2016年11月04日 08:06

    うつ病や過労死の要因として、またブラック企業の典型例として、昨今何かと話題となる長時間労働である。多くは会社や上司が要因となるが、社員自身が要因となっているケースも少なからず存在する。 社員そのものが要因となっているケースには、次の4つのタイプを指摘できる。 ① 残業代目当て ② 完璧主義 ③ 要領が悪い ④ 会社にいるのが好き(=他に居場所がない) これらは相互に重...

  • 配置転換に伴う職務給の減額

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    人事全般2016年10月07日 08:58

    賃金の減額には、制裁措置によるもの、降格や降職によるものなどがあるが、職務給(職種別賃金)を採用している企業では、価値の高い業務から価値の低い業務に異動した場合にも起こりうる。 職務給の考え方からすると、これはごく当然のことなのだが、職種ごとの賃金相場が確立している欧米ならともかく、基本的に賃金が下がることのない職能給主体の日本では、配置転換によって賃金が変わることはほとんどなかった。 ...