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目標管理の公開

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2018年07月06日

目標管理を実施する企業は多く、その運用の仕方も様々だ。

運用にあたって、お勧めしたいのが目標の公開である。社員が設定した目標を、社内LAN等を通じて他の社員が見られるようにするのだ。もっとも、そのような企業は少なく、本人と上司だけで共有するケースがほとんどだと思う。

公開のメリットには次のものがある。

① 目標を共有することで、周囲の理解や協力が得られやすくなる
② 見られても恥ずかしくない目標を立てるようになる
③ 達成に向けて、良い意味でのプレッシャーをかけられる

①は目標公開の一番の目的でもある。社員がそれぞれの目標を知ることで、お互いに協力し合うことが期待できる。特に上司の目標は、部下の目標と連動していることが多いので、それを知るのは有意義だろう。②と③は、他者の目を意識することで、より適切な目標設定と進捗管理が期待できるようになるということだ。安易に達成できるような目標は立てづらくなるはずだ。

一方、デメリットとしては次のものがある。

① 社員の不公平感が高まる可能性がある
② 過度のプレッシャーがかかる
③ 情報が社外に流出してしまうおそれがある

①は、自分よりも簡単な目標を立てた社員に反感を持つといったケースである。これは特に同部署間で起こり得る。③は、新商品の開発情報を部外者が社外に漏らしてしまうようなケースだ。本人に悪意はなくても、知り合いや取引先にしゃべったり、SNSで発信したりすることはありうる。

ただ、これらは、ある程度是正が可能と考えられる。①は、事前にメンバーで目標を話し合うことなどで、不公平感を抑えられる。②は上司の指導・アドバイスが大切になる。この後述べるが、達成度評価は未公開とするなどの仕組みもポイントとなる。③は、開発部門の研究や営業部門の販売政策、人事部門のデリケートな施策など、非公開とすべき目標は例外とすることをルールとして決めておけばよい。また、これを機会に社内情報をみだりに漏らさないよう徹底することも再確認したい。

目標公開にあたっては、どの範囲まで公開するかという問題もある。選択肢としては、

・全社
・部門(たとえば事業部や部、支店など)
・部署(たとえば課など)

の3つである。中には、ホームページで社外に公開している会社もあるが、そこまでともかく、原則は全社とすべきだろう。先に挙げた公開のメリットを最も期待できるからである。

もう1つ、どの段階まで公開するかというのもある。選択肢としては、

・設定目標
・進捗状況
・達成度

であるが、基本的には設定目標だけでよいと思う。過度にプレッシャーをかけるのは好ましくないからだ。もちろん、何事にもオープンというような企業であれば、達成度まで公開するのもよいだろう。

目標管理の目標公開は、社員の心理的な抵抗感から、いきなり導入するのは難しいかもしれない。そのため、たとえば、3年後に導入予定ということをアナウンスし、社員の自覚を促すとか、まずは部長職等の上級管理職に導入し、徐々に拡大していくなど、ソフトランディングを図るのもよいと思う。実施のメリットは大きいので、ぜひ検討していただきたい。

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