「7つの習慣」が個人を変え、組織を変える

「7つの習慣」が個人を変え、組織を変える

7つの習慣®SIGNATURE EDITION 4.0

フランクリン・コヴィー・ジャパン株式会社

日経BP社

グローバル・フォーチュン500社の75%、147カ国に展開

過去200年間に及ぶ成功に関する文献を研究し、長期にわたり真の成果を出すための原則をまとめた『7つの習慣』(スティーブン・R・コヴィー著)は、1989年にアメリカで出版されて以来、全世界で3000万部、日本国内でも200万部を記録し、世界で最も売れたビジネス書と呼ばれている。またその内容は研修プログラムとしても体系化され、日本ではフランクリン・コヴィー・ジャパン提供のもと、官公庁、大手企業を中心に中小企業、教育機関や医療機関等において広く導入されている。

組織変革を求めている企業、独自の競争優位性を確立したい企業などが、様々な手法がある中で「7つの習慣®」研修プログラムを選んでいる。果たしてそれはなぜか? 理由の一つは、業種・職種問わず、どんなバックボーンを持っている人でも当てはまる普遍的な内容にある。そしてもう一つの理由が、ベストセラー書籍をわかりやすくワークショップ化した点だ。さらにこのワークショップでは、ストーリー性のあるフレームワークを用い、受講者がこのフレームワークに自分を当てはめることで、自身の考えや抱えている課題を整理することができる。これもまた「7つの習慣®」の大きな特徴だろう。

今回ご紹介する「7つの習慣®SIGNATURE EDITION 4.0」は、従来のプログラムからさらに定着化を促す実践的な内容へと進化を遂げた。せっかく受講しても、「いい研修だった」「気づきがあった」で終わらせてしまっては意味がない。そこから実際に行動に移すところへ、いかに落とし込めるか――それが狙いだ。

パラダイムを変え、プラクティスを重ねる

7つの習慣®SIGNATURE EDITION 4.0

「7つの習慣」を学ぶうえで身につけるべき基本的な概念、それがパラダイム(ものの見方・考え方)である。私たちは行動を変えるだけで小さな変化を起こすことができるが、大きな変化を起こすためには自分自身が持っているパラダイムを変えなければならない。つまり私たちが得る結果は、私たち自身のパラダイムに影響されるのだ。望む結果を得る(Get)には、行動(Do)を変えていく必要があり、その行動を変えるにはパラダイム(See)を変えることが不可欠である――この「See-Do-Getサイクル」を学ぶことで、深い気づきと理解を得ることができる。

そこで研修の際は、パラダイムを変えることを学びながら、同時に行動(Do)を変えるためのプラクティス(実践・練習)も行う。プラクティスには様々なものがあるが、その中の一つが、先に述べた「フレームワークに自分を当てはめる」手法だ。随所に気づきを与える演出や工夫が盛り込まれており、「自分はこれができる。これができない」と自覚を促すことで、受講者が自分自身で答えを導き出していく。

「7つの習慣®」と成長プロセス

7つの習慣®SIGNATURE EDITION 4.0

「7つの習慣®」は第1~7までの習慣を順を追って学ぶことで、「依存」→「自立」→「相互依存」というプロセスを経ながら、自らの成長を促すことができる。なお「依存」→「自立」への成長に必要な要素は第1~3の習慣に、「自立」→「相互依存」へ発展するための要素は、第4~6の習慣に集約されている(図を参照)。

■第1の習慣:
「主体的である」とは…周りの環境に対する反応や行動はすべて自分自身で選択でき、選択をしたならばそれに責任を負わなければならない。

■第2の習慣:
「終わりを思い描くことから始める」とは…自分の使命や役割、どのようなことを成し遂げたいのかを考え、明確にしてから行動する習慣を身につける。

■第3の習慣:
「最優先事項を優先する」とは…大事なことは「重要だが緊急でない」こと。目先の緊急事態だけに振り回されずに、まず最重要事項から取り組むことが大切。

■第4の習慣:
「Win-Winを考える」とは…自分も相手も欲しい結果を得ることができるという発想が、長期的な人間関係を実現する。

■第5の習慣:
「まず理解に徹し、そして理解される」とは…相手を理解することで、初めて自分も理解されることを学ぶ。

■第6の習慣:
「シナジーを創り出す」とは…自分と異なる意見や考え方を尊び、より良い案を探す姿勢が、1+1を3にも10にもする。

■第7の習慣:
「刃を研ぐ」とは…刃を研ぐ、すなわち自分を磨くことの大切さと、それによって得られる効果を学ぶ。

インサイド・アウトが組織を変革させる

最後に最新の導入事例をご紹介しよう。兵庫県姫路市にある医療法人松藤会では、「7つの習慣®」および、研修プログラムを内製化して実施ができる「社内ファシリテーター養成制度」を導入。研修後も社内で月に2回のフォローアップ研修を続け、社員一人一人に考え方や行動をしっかり根づかせることに力を入れてきた。その結果、「患者様からのクレームに素直に耳を傾け、共感することで、大きなトラブルが減った」、「医師や上司の思いを理解することで、職場のコミュニケーションが円滑になった」などの声が相次いでいる。

このように一人ひとりが変わることで、初めて組織も変わる。「7つの習慣®」では、これを自分自身の内面(インサイド)から外(アウト)に働きかける――インサイド・アウトと表現。誰かが助けてくれるのを待っているのではなく、自分が周囲に働きかける。他人を変えるのではなく、自分が変わる。こうした考え方をしっかり持つことで、「依存」から脱却し、「自立」そして「相互依存」へと成長することができるのだ。

組織を変革させるためには、個人の内面的モチベーションから変える。遠回りのようで実はそれが一番の近道なのかもしれない。