前回は、採用担当者が持ちやすい採用現場での「固定観念」を3つご紹介しました。
今回は、学生とのキョリを近づけるための内定フォローについて考えていきたいと思います。
まずは、弊社の内定者が実際に体験したフォローの中から「これはよかった!」と好印象を持ったものを3つ抜粋いたしましたので、ご覧ください。
(1)集合場所は山のふもと!?~登山型懇親会
集合場所は山の登山口。最初は顔も知らなかった内定者となんだかんだ外で一緒にご飯を食べて、山頂まで行く頃にはすっかり仲良しに。
「なんで会社に入るのに、山登りなんだよ。おかしいだろ!」と思うものの、
こんな思い出をあえてシェアするのも、案外悪くないのかなと感じました。

(2)自分が見てたものを、作れるなんて!~会社紹介資料作成研修
毎年、就活生に配っている会社資料はすべて内定者のお手製。
黙々と座学で社内事情を知るよりも、先輩社員の取材をしてみるほうが、自分の将来像をつかんでいくことができそうでした。

(3)コートのなかは交流会?~社会人合同バレーボール部に招待
こちらは一風変わった取り組みで、人事の人がバレーボールにはまっているから、片っ端から誘うというもの。チームには社内の人だけではなく、近所の企業のスポーツチームも交じっていました。大企業も中小もベンチャーも業種もごちゃまぜのチーム。
内定者も、さらには選考辞退者まで遊びに来ています。
実はこれ、会社の公式行事ではないそうですが、参加してみるとかなり楽しかったです。

~番外編~「何回やるんだよ!面談XX連発!座談会マニア」
ついでに、ゲンナリ内定者フォローもご紹介します。

「毎週就活の現状報告の電話を入れてください」
「2週間に一回、担当の先輩社員との面談をするので予定を空けておいてください」
という内定者フォローには、正直うんざり・・・。

「いいと思っていたけど、しつこそうだし入るのをやめようかな」なんて思ったことも。囲い込みが激しすぎる会社には、入社後もそうやって行動制限をかけられるような怖さを感じました。

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いかがでしたか?
学生の目線からみて好印象だったこれらのフォローの内容から考えると、真摯に向き合い、シンプルに考えたものこそが、彼らとの「キョリ縮める」ための正解であったように感じています。

イノベーション研究の第一人者であるC.クリステンセンはイノベーターの特徴を、
(1)質問力 (2)観察力 (3)ネットワーク力 (4)実験力、そして(5)関連づける力の5種のDNAで説明しようと試みました。
ただしこのDNAを活かすも殺すも、「現状に異議を唱え、リスクをとる勇気」が無ければ、
イノベーターに変容することはできないと・・・
誰であれ、現状を否定し、未知に飛び込むことは真に恐怖です。

だからこそ、私達は無意識的に固定観念に束縛されているのではないでしょうか。
「べき論」に縛られ、誤っている(可能性が残る)地図を手放そうとできない。
結果的に平準化が進み、BADケースで登場するような金太郎フェスティバルになっていく。

私達、パフも「べき論」を疑い、常に客観的な視点でケースに応じた最適な提案をしなければならないと肝に銘じる次第です。
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