内閣府による「国民生活に関する世論調査」(2013年)によると、働く目的は何か聞いたところ
「お金を得るために働く」           48.9%
「社会の一員として,務めを果たすために働く」 16.1%
「自分の才能や能力を発揮するために働く」    8.9%
「生きがいをみつけるために働く」       20.9%
「わからない」                 5.2%
だそうです。これは、平均なので、年齢別にみてみると、
第44回 仕事は会社のため?自分のため?
というようになっています。
また、安定した収入を求める傾向も30代(69.1%)、40代で高く(70.9%)、20代では(63.8%)となっています。
若い世代では、お金を稼ぐということよりも、やりがいや社会貢献的な仕事をしたい、という人が多いようです。


しかし、残念ながら、働いてすぐにやりがいを見つけられたり、社会の役に立っている、という感覚を持つことはできません。
それなりの期間、下働きや「意味のないような」経験を経なければ、役に立つことができるわけはないのです。だからこそ、「まずは自分のために働く」ということが必要なのではないかと思っているのですが、どうでしょう?


また、多くの職業人の経験として、最初は何なのかわからず、もしかすると不本意にその職に就いたという人は多数います。それなりの業績を残した人や地位のある人でさえ、就職した時は不本意だったという人は多くいます。

あるコーヒーを扱う会社の部長と面談していると、本人はお茶を飲むのです。
(お茶のフリーズドライも扱っているので、自社製品を飲まないわけではない)
聞いてみると、コーヒーはそもそも嫌いらしいのです。
では、なぜそんな職に就いたのかというと「ここしか内定が当時取れなかった」というのです。
それでも職務は立派に果たし続けてきたのです。趣味嗜好の問題ですから、そこを抜けば才能も生かせ、社会の一員としての務めを果たした実感も持てるかもしれません。
でも、今の若者なら、コーヒーが嫌いでそれを扱う職には、まず、就かないですよね。


おそらくほとんどのサラリーマンにとって仕事のやりがいとか適職感等というものは、結構な年数が経って、ふと気づくと得られている物ではないでしょうか。
そこまで行くには、やはり、「まず、自分のために働く」という意識がひつようなのだと思います。
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