それでは、各社が内定者フォローで工夫している点について具体的に見てみましょう。
・内定者懇親会の回数増(機械、301~500名)
・文書に、要件以外の一文(コメント)を入れる(情報処理・ソフトウェア、101~300名)
・入社ガイダンスにより入社前不安を解消する。入社前通信教育を実施し、社会人の心構えの準備をしている(情報処理・ソフトウェア、101~300名)
・毎月、社内の情報や先輩社員の動向を伝えて、入社後の自分をイメージできるようにしている(商社、101~300名)
・当社が出展する展示会への参加(精密機器、1001~5000名)
・対面フォローに力を入れる予定である。新入社員からのアンケートで最も要望が強かったため(鉄鋼・金属製品・非鉄金属、101~300名)
・入社前集合研修になるべく参加してもらえるよう、事前に内定者の予定を確認し、それをできる限り加味した日程で開催します。例年理系の学生や、ゼミが活発な学校の学生は集合研修に参加できず、内定者同士の交流も図り難い状況のようなので事前の予定確認を早めに行っています(情報処理・ソフトウェア、101~300名)
・SNSを含め定期的な交流(百貨店・ストア・専門店、101~300名)
・内定者研修の中で、先輩社員と接触できる機会を設けた(輸送機器・自動車、301~500名)
・先輩社員との交流・情報交換機会を増やす(精密機器、301~500名)
・社会人としての考え方を、早期から教えること(人材サービス、1001~5000名)
・定期的な社内報の発行で、事前に会社理解を深めてもらうことと、メーカーの基本である生産現場の見学は入社前に実施している(化学、101~300名)
・1~2カ月の頻度で、内定者通信として、親会社と自社の情報をお知らせし感想をもらうとともに、内定者から近況報告をレポートしてもらっている(その他サービス、101~300名)
・学校訪問時に必ず懇談する(ナノテクノロジー、501~1000名)
・入社前研修の中で、マインド醸成に関することを追加する予定(情報処理・ソフトウェア、501~1000名)
・1年前の先輩を懇親会に参加させ交流を深めている(情報処理・ソフトウェア、301~500名)
・経営者・役員との懇親会を兼ねて内定後に事前職場見学会を実施した(その他サービス、101~300名)
・入社の3~6日前に入社説明会を実施している(運輸・倉庫・輸送、301~500名)
・定期的に接触をできるように心掛けている(電機、5001名以上)
・ゆとり世代に対応して、常識的なことも丁寧に、理論立てて教える(情報処理・ソフトウェア、101~300名)

内定者同士の同期意識の醸成のほか、経営者・役員、先輩社員と内定者が交流する機会づくりに取り組む企業が多いようです。採用担当者だけでなく、会社を挙げて内定者のフォローに取り組む様子がうかがえます。「採用」だけでなく、入社後の「育成」についても、人事部門や配属部門だけに任せるのではなく、全社で一丸となって育てる風土づくりが大切だと思います。

「入社前集合研修」「アルバイト」を敬遠する理系学生

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